代替品 2021.03.13 [sat]

代替肉だけじゃない!動物性食品を一切使わない「植物性シーフード」とは

大豆ミートを中心に「肉ではない植物性の肉」という食品は世間に浸透しつつあります。しかしいま、肉だけではなく「魚ではない植物性のシーフード」というものも徐々に増え始めました。

例えば、カニカマは本物のカニを使った食品ではなく、主にスケソウダラを使った代替品です。しかし植物性のシーフードの場合、代替えに使うものはタラといった魚ではなく、大豆や海藻などを使ってカニカマを作りだすのです。今日は植物性シーフードの最新情報について詳しく紹介します。

魚介類を使わない植物性シーフードが話題

長方形の黒いセラミックプレートに焼き鮭の魚

代替肉ならぬ、代替シーフードが話題になっています。そもそも代替肉が世界中で流行しているのは、牛肉をはじめとした畜産業が、大量の肥料や水を使って地球環境を破壊しているからです。温暖化を食い止めるためにも大豆ミートを普及させ、食糧難の問題にも取り組んでいます。

しかし、それは陸だけの話ではありません。人口が増え続けている地球では、このままいくと30年後には海の資源がなくなるといわれています。漁業乱獲を防ぎ海の環境を守るためにも、魚介類を使わない植物性シーフードの開発が進められています。

日本では「代替イクラ」が有名

植物性シーフードは、すでにこの日本でも使われています。代表的なものがイクラです。

イクラの原料はサケやマスの卵です。しかし乱獲されてサケやマスの卵が取れなくなると、魚卵を一切使わない代替イクラが使われるようになりました。

代替イクラの原料は、海藻から抽出したアルギン酸ナトリウムです。それにゼラチンやペクチンなどを加え、イクラの溶液や目玉などを作りだしています。私たちは知らないうちに、イクラを通じて植物性シーフードを食べていたといえるでしょう。

ちなみに現在はサケやマスの養殖がさかんになり、代替イクラが食品市場で使われるケースは減っています。

ネスレなど大手食品会社も参戦

日本でも有名な海外食品メーカー「ネスレ」では、2020年に植物性由来のシーフードを発表しています。代表作は植物ベースのマグロです。本物と同じようにタンパク質も豊富で、味も引けを取らないとか。ネスレでは今後、植物ベースでできた魚やエビ、貝なども開発していくそうです。

すでにネスレでは大豆ミートを多く開発しており、ヴィーガン向けのハンバーガーやソーセージが好評です。同じく大豆ミートを開発する大手企業も植物性シーフードに着目しており、今後はシーフード事業において数多くのスタートアップ企業が誕生することが予想されています。

植物性シーフードのメリット

植物性シーフードは、代替肉の大豆ミートとは違い、まだ身近に見ることはありません。しかし植物性シーフードの開発が進めば、次のようなメリットがあります。

  • 海の資源を守ることができる
  • 高級品もリーズナブルに食べられる
  • アレルギーがある人も安心

一番のメリットは、やはり海の限られた資源を守れることでしょう。魚は養殖が行われているものの、家畜よりも育てるのが難しく、伝染病が発生したら一気に死滅するリスクもあります。植物性シーフードが主流になれば、海の資源を守りつつ食糧危機を救うこともできるでしょう。

また、シーフードは人によって重篤なアレルギーを起こすこともあります。貝や甲殻類の代替品ができたら、多くの人が安心して食べられます。ウニやカニなどの高級食材も、植物性シーフードがあれば値段を気にせず、お腹いっぱい食べられるかもしれません。

今話題の植物性シーフードを5選紹介

ここからは、すでに商品開発されている植物性シーフードを5選紹介します。残念ながら日本で販売されている商品はごく一部しかないため、日本での開発も期待したいところです。今回紹介するものは、見た目が本物のシーフードにしか見えず、原材料を聞くとどれも驚いてしまいます。

大豆ベースのツナ缶


https://goodcatchfoods.com/product-cat/plant-based-tuna/

こちらは大豆を主原料とした、植物性由来のツナです。製造しているのはニューヨークにあるスタートアップ企業「グッド・キャッチ・フード」です。

日本でもお馴染みのツナが、エンドウ豆やひよこ豆をベースとした大豆たんぱく質で完成しました。そして赤ピーマンやレモンピール、クエン酸やレモンジュースを加えることで、ツナならではのほどよい酸味も楽しめます。また藻類オイルを加えてあるので、オメガ3脂肪酸も摂取できます。スタンダードなツナから、オイル&ハーブなど、3種類の味が楽しめます。

植物由来のウニぺースト

不二製油のうにペースト(ブルームバーグ)https://www.sankeibiz.jp/macro/news/190829/mcb1908291027025-n1.htm

 

国内の大豆ミートの生産およそ半分を手がけている「不二製油」では、植物油や豆乳クリームを使い、ウニの味に近いウニペーストを世界で初めて開発しました。

ウニペーストは独自製法で取り出した豆乳クリームと、植物油を使って作られています。すでに一流高級レストランで本物のウニと混ぜられて使われており、近いうちにプラントベースのウニとしてお寿司の商品開発も検討されています。ちなみに不二製油ではこのほかにも、プラントベースの豚骨ラーメンや、大豆素材でできた食パンなどを開発しています。

大豆ミート国内シェアNO1!大豆で豚骨スープも作る「不二製油」とは

トマトが主原料のマグロ

https://oceanhuggerfoods.com/foodservice

マグロに見えるこちらの商品は、トマトをベースに開発されたプラントベースのマグロです。開発したのはニューヨークに本社を持つオーシャン・ハガー・フーズ。ハワイではマグロのことをアヒと呼ぶことが多く、そこから「アヒミ」と名づけられました。

アヒミはすでにハワイやアメリカの高級スーパーで、にぎりや巻き寿司、ボウルメニューとして使われています。

海藻と植物性タンパク質からなるエビ

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https://www.newwavefoods.com/

サンフランシスコで創設されたスタートアップ企業のニューウェーブフーズでは、海藻と植物性たんぱく質を利用して、植物由来のエビを商品化しました。その商品は本物のエビのような弾力があり、味も美味しいうえに必須アミノ酸も8種類とることができます。従来のエビだとアレルギーを持つ人もいますが、この商品ならアレルギー反応もなくヴィーガンでも食べられます。

ちなみにエビの代替品は、日本の培養肉製造企業のインテグリルカルチャーでも開発中です。近いうちに、植物由来のエビがたくさん食べられる日が来るかもしれません。

SF世界の培養肉 未来の代替肉を生み出すインテグリルカルチャー

クロマグロのクリーンミート

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アメリカのスタートアップ企業「Finless Foods(フィンレス・フーズ)」は、魚の細胞を培養した「クリーンミート」を開発しています。これは大豆などで魚の代替品を作るのではなく、魚の細胞を培養して魚の肉そのものを作り出す、という驚くべき製法です。

すでにクロマグロのクリーンミートには成功しており、近い将来マグロと同等の品質で、より安い値段で販売することを目指しています。これが成功したら、問題になっているマグロの乱獲も解決できるかもしれません。

まとめ

プレート上のエビのサラダ

植物由来のシーフードは、2020年以降に開発されているものが多く、その実績はまだ少ないです。それでも大手食品メーカーの多くは代替品のシーフードに注目しており、その可能性に期待しています。海の資源を守りつつ、安価に生産できることが期待されている植物由来のシーフード、今後もその動きに注目していきましょう。

 



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