ヴィーガン 代替品 2021.02.10 [wed]

フードテックが世界を救う そのカギとなる代替肉の現状と課題とは

地球の人口が100億人に迫る中、地球における食料はもはや危機を迎えています。このまま何もしなければ貧富の差が拡大し、貧しい人を中心に飢餓が流行るでしょう。

そんな問題と立ち向かうために注目されているのが「フードテック」です。フードテックはこれまでの食料の考えを一新し、人口100億人時代の食糧難を解決するための新しい考です。ここではフードテックとは何かを分かりやすく、そしてフードテックと関係の深い代替肉についても紹介します。

そもそもフードテックとは

Engineer Daniel Schubert holds lettuce at the German Aerospace Center on July 21, 2014 in Bremen, Germany. Scientists and engineers from the German...

フードテックとは英語で「Food Tech」と書き、新たな食品を最新のテクノロジーを使って誕生させたり、調理したりする技術をいいます。

例えば農業を例に見ていくと、これまでの農業は人がトラクターを使い、農作物を管理することが一般的でした。しかしフードテックではセンサーを使って温室野菜の管理をしたり、最新の気象データーを駆使しして収穫時期を決めるなど、これまでにない農産物の効率的な生産・収穫・流通を可能にしています。

また、代替肉が有名なように、これまでにない新たな食材を生み出すのもフードテックの目玉です。人口が増えている現在では近いうちに畜肉が足りなくなるため、それを補うための植物由来の肉が次々に生まれています。

このままでは人類が生き残れない危機感

フードテックにおける新たな食料技術が開発されているのは、このままでは人類が生き残れないという危機感があるからです。あと40年もすれば地球上の人口は100億人に上るとされ、食料は圧倒的に足りなくなります

先進国である日本には関係ないのでは?と思うかもしれません。しかし日本の食料自給率はたったの37%であり、普段食べている食料のおよそ6割以上は外国からの輸入に頼っています。今後食料が足りなくなれば外国から輸入する量も減り、食料が手に入っても価格はこれまでの数倍に値上げされると言われているのです。

人口爆発における日本の影響

地球の人口爆発で食料が足りなくなる

日本も輸入する食料が減る

食料の値段が高騰し、貧しい人はバランスの良い食事が取れない

貧富の差が拡大し、格差社会が広がる懸念も

地球が先に壊れるという危機も

また、このまま人口が増え続けていくと、人間の食べ物が無くなるだけでなく、地球環境にも多大な影響が及びます。

  • 農村開拓のための森林伐採
  • 漁業乱獲のための水産物の減少
  • 生活排水における水質汚染、水不足
  • 二酸化炭素排出における地球温暖化

日本は春夏秋冬の季節がある美しい国と言われてきました 。しかし近年では春と秋が抜け、夏と冬だけの2極化が進んでいます。これは世界的人口が増えたことによる地球温暖化が大きく関係しており、暑いか寒いかの極端な季節に転じています。世界的に人口が増えることは、私たちの生活にも大きな影響があるのです。

フードテックで注目されている食品

このまま食料が足りなくなることは看過できないため、フードテックではさまざまな技術開発が行われています。ここからは、フードテックによって生まれた新たな食品や、技術開発について紹介します。

代替肉

Close-up of Impossible Whopper, a meat-free item using engineered, plant-protein based burger patty from food technology company Impossible, during a...

フードテックの技術を生かして生まれた代表的な食品といえば代替肉です。代替肉は「大豆ミート」とも呼ばれ、動物の肉を使用せず大豆やインゲンマメを中心に作られたものが多いです。代表的な代替肉はアメリカのインポッシブルフーズや、ビヨンドミートがあり、これらはすでにアメリカのファストフード店で販売されています。

畜肉はそれを育てるための牧草地が必要であり、最も地球環境に悪影響を及ぼす食べ物として懸念されています。食料危機と地球環境を守るために代替肉のニーズは高まっています。日本の企業も次々に代替肉を開発しており、大豆でできたハンバーグなどが人気です。

植物工場

農作物を育てるためには、広大な土地と太陽の光、水や肥料が必要です。しかし異常気象や害虫が大量発生すると、それまでの努力もむなしく農作物を育てることはできません。

こうした外的要因に立ち向かうべく、開発されたのが「植物工場」です。植物工場は室内で農作物を育てる方法であり、土や太陽の光がなくても野菜を育てることができる技術として注目されています。まだ発展途上ではあるものの、植物工場によって、砂漠や栽培に向かない気候の地域でも野菜の生産ができるようになっています。将来は「火星」に植物工場を作る案も出ており、地球を超えた未来の栽培工場に大きな期待が寄せられています。

培養による人工肉

フラスコを持っている人

人工肉は、先ほど紹介した大豆ミートがありますが、もう1つの種類があります。それが「肉の細胞を培養して育てる人工肉」です。

億万長者のカギは人工肉!?大豆ミートの次に来るのは培養肉の時代

大豆ミートは畜肉を育てるよりも環境に優しく、二酸化炭素を排出しないことで需要が増えています。しかし大豆を育てるためにも広大な土地は必要であり、人口100億人の食料をカバーするのは限界があるという専門家も多いのです。

そこで注目されているのが、細胞を培養することで肉の塊を育てる人工肉です。まだ商品化されてはいないものの、すでに大学機関や宇宙開発機構では人工肉の製造に成功しています。肉が肉の塊を生み出す、そんな嘘のようなSFの世界が、もうすぐ実現化されようとしています。

昆虫食

View of scorprion lollipops for giveaway at "Pestaurant" charity event today in Washington, DC on June 4, 2014. It's all part of a fundraiser for DC...

アフリカ南部を襲うバッタの集団。これにより多くの農作物が食い荒らされ、すでに食糧危機の問題が起こっています。このサバクトビバッタを駆除するためにも、昆虫食の研究は進んでいます。

また、日本では古来からイナゴや蜂の子を食べる習慣があり、豊富なタンパク質が摂れることも知られてきました。昆虫食は肉と大豆に続く「第三の新しいタンパク質」として注目され、パンやパスタに加工されるなど商品化が進んでいます。

全く新しい食べ物の開発

海底に生える海藻

フードテックでは、これまでにない新しい食べ物の開発も研究されています。例えば海洋物産といえば魚が中心でしたが、日本の企業には「藻」を研究して新たな食品にしようとする試みも始まっています。

それまで「藻」は、ただのプランクトンの一種として、漁業を邪魔する存在として煙たがられてきました。しかし実はビタミン群も豊富で、食材に加工すると多くの栄養が摂れる可能性が高いのです。同じようにユーグレナと呼ばれる藻の一種「ミドリムシ」も食材への加工開発が進んでおり、健康効果が高い食材として注目されています。

なかでも代替肉はフードテックの中心

Sign on facade advertising Impossible Whopper, a meat-free item using engineered, plant-protein based burger patty from food technology company...

フードテックではさまざまな食品の技術開発が進んでいますが、私たちが一番身近にフードテック食材として取り入れられるのが「代替肉」です。通称大豆ミートと呼ばれる代替肉は、肉をやめてそれに置き換えるだけで、地球環境を守ることにもつながります。

代替肉で得られる地球環境への配慮

畜肉を育てるためには、エサとなる肥料をたくさん育て、牛などを放牧するための土地も必要になります。また牛のゲップに含まれるメタンガスは地球温暖化の原因になります。国連によると温室効果ガス排出量のうち、肉の生産による排出量は全体の約15%を占めるといわれています。

つまり、人が肉を食べることを控え、ゲップも出さない大豆の代替肉ミートを食べることにより、地球温暖化を予防することができるのです。また、畜肉を育てるには膨大な量の水資源も必要ですが、大豆でできた代替肉なら、必要な水資源もその100分の1で済むといわれています。

日本でも代替肉商品は次々に誕生

食糧危機意識が高いアメリカでは、すでにスーパーの精肉コーナーに代替肉が並べられています。日本ではまだそこまでの知名度はないものの、大手食品メーカーやレストランでは、今後代替肉の商品開発が進む予定です。

例えば大手ハンバーガーチェーンの「ロッテリア」では、2020年に大豆ミートでできたハンバーガーが一部店舗で販売されました。人気のラーメンチェーン「一風堂」でも、とんこつスープのベースを大豆で作ることに成功しています。私たちの知らない間に、代替肉製品はどんどんと生まれているのです。

まとめ

Chinese farmer works at a hybrid rice planting field on June 20, 2006 in Changsha city, Hunan province of China. Hybrid rice is a very important...

フードテックと聞くと、あまり自分には関係のないものだと感じるかもしれません。しかし地球の環境問題はすでに限界を超えており、このままいくとあと30年で地球は壊滅する、という専門家もいます。

人類の食糧難を解決し、地球環境も守っていくのがフードテックです。まずは私たちも普段の肉を代替肉に変えるといった工夫をし、できることから地球環境に貢献していきましょう。



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