ヴィーガン

ヴィーガンが貧困や飢餓を止める?ヴィーガンとSDGsの深い関係

皆さんはSDGs(エスディージーズ)という言葉を知っているでしょうか。毎年起きる大きな自然災害や、夏の異常な気温上昇。そして新型コロナウイルスに関しても、SDGsが解決のカギを握るといわれています。

また、ここで紹介しているヴィーガンも、SDGsとは深い関係があります。今日はSDGsを分かりやすく解説し、ヴィーガンとの関係についても紹介します。

そもそもSDGsとは

2030アジェンダ | 国連広報センター

SDGs(エスディージーズ)とは、国連における持続可能な開発目標を言います。Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)の略称であり、貧困や飢餓をなくそうといった17の目標と、それを実現するための具体的な169のターゲットで構成されています。難しそうに見えますが、1人1人が意識して生活することにより、目標を実現できることは多いです。

2016年から2030年の15年間で達成する目標

SDGsは2015年9月の国連サミットで決められたものであり、国連加盟193か国が2016年から2030年の15年間で達成するために作られた目標です。

地球温暖化などに対しては、これまではパリ協定や京都議定書などがありましたが、なかなか実現できていないのが現状です。SDGsはこれまでの経済性ばかり追いかける国際目標を反省し、達成までの期間を決め、多くの分野を網羅した国際的な取り組みとして注目されています。

中高年より若い世代の方が認知度は高い

新聞社が行った調査によると「 SDGsという言葉を聞いたことがあるか」という質問に対し、あると答えた人はおよそ33%にのぼりました。その認知度は20代が一番高く、次いで10代、30代と続きます。

経済的な世論に興味がないとされる、若い世代の認知度が高いのもSDGsの特徴です。これは義務教育や大学の授業で SDGsに関する授業が取り組まれた背景があります。若い世代にSDGsの取り組みについて学んでもらうことにより、持続可能な社会を実現させていこうという国も意識もあるのです。

ヴィーガンとSDGsの深い関係

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SDGsが掲げる目標を精査しても、明確にヴィーガンと記載されいているものはありません。しかし、SDGsが掲げる目標には「ヴィーガンが世界でもっと広がれば実現可能に近づける」というものも多いのです。これはどういうことなのか、詳しく見ていきましょう。

目標1.「貧困をなくそう」

SDGsが掲げる各目標には、およそ10個ほどの具体的なターゲットが掲げられています。貧困をなくそう、におけるターゲットの一例はこちらです。

2030年までに、現在1日1.25ドル未満で生活する人々と定義されている極度の貧困をあらゆる場所で終わらせる。

この目標を達成するにはいろいろな方法がありますが、その1つがヴィーガンです。

肉食は多くの牛を飼うための土地が必要であり、その土地の多くはアマゾンのジャングルといった未開拓地です。肉食のために土地が奪われ、そこに住む人が住居を失い、1日1ドルでの生活を強いられています。ヴィーガン人口が増えれば牧畜のための土地も必要なくなり、貧困をなくすことにもつながります。

目標2.「飢餓をゼロに」

2030年までに、飢餓を撲滅し、全ての人々、特に貧困層及び幼児を含む脆弱な立場にある人々が一年中安全かつ栄養のある食料を十分得られるようにする。

世界では食料がありあまる人と、飢餓に苦しむ人の二極化が進んでいます。日本はもちろん前者であり、毎年多くの食品ロスが問題になっています。

そして、世界では多くの穀物が栽培されていますが、実はその35%が家畜の飼育用に生産されています。牛のための飼料を人が食べるための穀物に変えて換算すれば、肉食1人分の食事は菜食10人分にも匹敵します。飢餓をなくすためには、当たり前に食べている肉食を見直す必要があります。

 目標6.「安全な水とトイレを世界中に」

2030年までに、汚染の減少、投棄の廃絶と有害な化学物・物質の放出の最小化、未処理の排水の割合半減及び再生利用と安全な再利用の世界的規模で大幅に増加させることにより、水質を改善する。

畜産業は水質汚染の大きな原因になっています。食べるための家畜を飼うということは膨大な水が必要です。例えば牛を飼う場合、掃除や排泄物を洗い流すのはもちろん、病気予防に使われる抗生物質などがそのまま海や川に排出されています。 牛肉を生産するにはトウモロコシ生産の約11倍の水が必要とされており、安全な水とトイレを供給するためにも、食肉生産のあり方を今一度考える必要があるでしょう。

目標12「つくる責任 使う責任」

2030年までに小売・消費レベルにおける世界全体の一人当たりの食料の廃棄を半減させ、収穫後損失などの生産・サプライチェーンにおける食品ロスを減少させる。

日本を含めた先進国は、これまで食料や衣類、車や身の回りのもの全てにおいて生産しては廃棄することを繰り返してきました

例えば閉店間際のスーパーへ行くと、肉や魚といった生鮮食品を中心に値引きシールが貼られ、それでも売れないものはその場で破棄されます。地球の裏で飢餓で死んでいく人がいる一方、日本では年間646万トンもの食料が破棄されているのです。これは企業や外食産業のみならず、家庭における食品ロスも多いに含まれています。

ヴィーガンを実践することで、少なくとも肉や魚といった生鮮食品の食品ロスは減らすことができます。すべての人に肉や魚を禁じるわけではありませんが、食品ロスを減らすための生き方を、ヴィーガンから学ぶこともできるでしょう。

目標14,15「海や陸の豊かさを守ろう」

2020年までに、国際協定の下での義務に則って、森林、湿地、山地及び乾燥地をはじめとする陸域生態系と内陸淡水生態系及びそれらのサービスの保全、回復及び持続可能な利用を確保する。

ヴィーガンは「すべての動物の命を尊厳し、犠牲を強いることのないライフスタイル」を提唱しています。動物を守ることは、それらが住む森や海を守ることにもつながります。

畜産業の拡大によりアマゾンの森林破壊が止まりません。また人間が増えたことにより海の海洋資源がどんどん減っており、このままではあと30年後には海洋生物が死滅するという研究結果もあるのです。海や陸の豊かさを守るためにも、肉や魚を食べないヴィーガンのライフスタイルは注目されています。

まとめ

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SDGsはこのほかにも「ジェンダー平等を実現しよう」「平和と公正をすべての人に」といった計17に及ぶ目標を掲げています。すべての目標を2030年までに達成するのは難しいという意見もあるものの、それが実現するかどうかは1人1人の行動に掛かっています。

また飢餓や貧困、自然破壊における目標を達成するには、菜食主義の考えも有効です。今日から絶対に肉を食べるなとは言いませんが、週に1度でも菜食の日を作り、飢餓に苦しむ人に思いをはせることも大切です。まずは食品ロスを減らすなど、自分が未来の地球のためにできることを実践していきましょう。

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