便秘の人こそ試してほしい!ファスティングでお通じ大改善!
ファスティングはダイエット目的や、肥満解消による生活習慣病の改善などに役立っています。そのため「痩せ気味の自分にはあまり関係ない」と思う人もいるでしょう。
しかし、「便秘で悩んでいる人」であれば、ぜひ一度ファスティングに挑戦してみませんか。一時的な断食であるファスティングは、さほど便秘改善にはならないイメージがあります。けれども、ファスティングは腸内環境を整えるのに有効であり、便秘が改善される可能性が高いのです。今回は、ファスティングと便秘解消について詳しく紹介します。
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断食は便秘を引き起こす?
食べ物を摂らないファスティングは便秘を引き起こしそうですが、実はそのようなことはありません。まず、人が便秘になってしまう理由は次のようなものがあります。
- 運動不足
- 偏った食生活
- 水分不足
- 食物繊維が足りない
- 極端なダイエット など
理由のなかには「偏った食生活」と「極端なダイエット」があります。具体的にいうと、例えば主食をお菓子にして他の栄養は摂らない、それでカロリーを抑えてダイエットをすると、腸内にいる悪玉菌が優勢になって便秘を引き起こす、といったメカニズムです。
そう考えると、16時間の空腹時間を作るファスティングはダイエットともいえ、3食のうち1食を抜かす食生活は偏っているともいえます。つまり、断食は便秘を引き起こす?ようにも見えます。しかし!実は断食を行うことにより、かえって便秘が改善されることが多いのです。
ファスティングは便秘を改善する!
ファスティングで1食分の食事を抜くようになると、不思議と便秘が改善されます。便秘は何かを食べることで腸に溜まった便が押し出されるというイメージがありますが、実は食べ過ぎると体は消化吸収をサポートすることで疲れてしまい、排便を促す力がおろそかになってしまうのです。
例えば、焼肉などを思いっきり食べたあとに快便になる、という人は少ないでしょう。これは血液中の余分な老廃物が溜まり、血流が悪くなってうまく排便が行われないからです。焼肉屋ステーキといった肉類ばかり食べてしまうと、ほとんどの人が便秘になります。
また、肉類は腸内にいる悪玉菌を増やす原因にもなります。悪玉菌が増えると腸内環境は乱れ、スムーズな排便は行われません。
反対にファスティングで摂取する栄養を抑えることにより、体内に溜まった毒素を排出することができます。食べないことが、体に溜まった老廃物をトックスさせ、便秘を改善してくれるのです。
水分をしっかり取ることで便秘が改善される
ファスティングで便秘が改善される理由は「水分をしっかり取るため」ともいわれています。
ファスティング中は固形物を食べることができないものの、水分はしっかりと取らなくてはなりません。しかも常温の水やノンカフェインのお茶、白湯や酵素ジュースといった飲み物が中心です。これらはすべて、お通じを改善するのに有効な作用を持っています。
便秘がちな人の多くは「意識して飲み物を取っていない」というデータもあります。しかしファスティングにおいては1日に2リットルの水分を補給することが求められているため、いやでもこまめに水を飲まなくてはなりません。それが腸内に溜まっている宿便を押し出し、お腹に溜まった便を出すことが出来るのです。
ファスティングで便秘を改善しよう
ファスティングでは長年便秘に悩んでいる人でも、実践したあとはお通じが改善されることが多いです。便秘が改善されると肌ツヤが良くなり、腸内環境が改善されることで体全体の調子も上がるでしょう。まずは便秘改善のための初心者向けファスティングを紹介します。
初心者向け 半日ファスティング
便秘を改善するためにファスティングを行う場合は、無理のない半日ファスティングがおすすめです。
1日目 | 2日目 | 3日目 | |
朝食 | 普通に取る | 水分のみ | 水分のみ |
昼食 | 普通に取る | 胃に負担のないものを中心に食べる | 胃に負担のないものを中心に食べる |
夕食 | 普通に取る | 普通に食べる | 普通に取る |
2日目の半日ファスティングで辛い場合は、3日目は普通に3食取っても構いません。まずは1食抜かして、水分を多く摂取することが大切です。1食分の食事を抜かすことにより胃腸はしっかりと休むことができ、体内の毒素を排出する準備ができます。水分のみの朝食にすることにより、多くの場合はその日の夜か、翌日には排便が行われるでしょう。
ファスティングでは1日2回排便が起きることも多い
定期的にファスティングを行っていると、排便が1日2回行われることも多いです。これまで1週間も出なかったという人が、ファスティングにより便通が大きく改善して驚くケースもあります。
ファスティング中には1日2リットル、最低でも1リットルの水分を意識して取らなくてはなりません。そのすべてが水だとお腹が空いてしまうので、酵素ドリンクや甘酒、豆乳などを少量ずつ飲んでも良いでしょう。
そのようなドリンクには食物繊維やオリゴ糖が含まれているため、便秘改善のサポートになります。また、固形物を食べていない体に食物繊維やオリゴ糖が入ってくると、善玉菌の働きがサポートされ、さらにお通じが改善されるのです。
便秘がどうしても改善されないときは?
ファスティングでは働き過ぎの胃腸を休ませ、スムーズに排便に作用させる効果があります。そのため、朝食を抜くだけの半日ファスティングでも、ほとんどの場合は便秘改善に期待ができます。
しかし、ファスティングをしても便秘が改善されない場合は「普段の食事の問題」と「食物繊維不足」が考えられます。それはどのようなことか、次に見ていきましょう。
ファスティングをしても便秘になってしまう食事
ファスティングを実践しても便秘が続いたという人のなかに、次のような食事をしてい事例がありました。
朝食 | 水分のみ | 水分のみ |
昼食 | とんかつ定食 | からあげ定食 |
夕食 | 焼肉 | 豚骨ラーメン |
ファスティング自体は朝食を抜くことでしっかり行っているのですが、問題はそれ以外の食事内容です。かなり極端な例ですが、この人は普段の食事をほとんど肉類で済ませていました。
肉類は腸内にいる悪玉菌をもっとも増やしてしまう食べ物です。肉類は過剰に摂取することにより腸内環境の悪玉菌を増やし、スムーズな排便を阻止して便をどんどん蓄積させます。これではせっかくファスティングを行っても便秘が原因で体重は減らず、むしろ体内に毒素が増えてしまうでしょう。
便秘を改善できる食事例
では便秘が改善される食事はどのようなものか、これはその一例です。
朝食 | 水分のみ | 水分のみ |
昼食 | 野菜スープと少量のごはん 果物 | おくら納豆ねばねば丼 果物 |
夕食 | ごはん 味噌汁 煮物 お漬物 | とろろ蕎麦 野菜炒め |
全体的に和食が中心になっており、野菜と果物もしっかりと取っていることが分かります。野菜や果物には食物繊維が含まれており、それに加えてファスティングでしっかり水分を取っていることからしっかりと排便が促されます。オクラや納豆は食物繊維が豊富であり、善玉菌も多く含まれていることから、便秘改善にはピッタリのメニューでしょう。
また、便秘になりにくい食事は和食が中心です。特に野菜や豆類、キノコ類、わかめなどの海藻類をしっかりとると、お通じは改善されます。食物繊維は2つ種類があり、野菜や豆類、穀物類は「不溶性食物繊維」であり、わかめやこんぶといった海藻類は「水溶性食物繊維」です。この2つの食物繊維を意識して取ることにより、腸内環境が改善され、便秘に悩むことはなくなるでしょう。
ポイントは食物繊維
便秘を改善させるためには、腸内の善玉菌を増やすことが大切です。それにはぬか漬けやキムチなどから積極的に乳酸菌をとれば良い、といったイメージがありますが、実は善玉菌を増やすには「食物繊維」が欠かせません。
食物繊維は直接善玉菌に変化することはないものの、腸内に住む善玉菌のエサになります。いくら乳酸菌を含む食材を食べても、食物繊維が足りない場合は、腸内に善玉菌が定着しないのです。そこでファスティング中は食物繊維が豊富な海藻類や野菜類、果物をしっかり食べましょう。特に便を柔らかくする水溶性食物繊維を取ることにより、ファスティング効果も相まって、頑固な便秘改善も期待できます
まとめ
ファスティングをすると、意識して水分を取り、腸内の活動を休ませることができるため、多くの場合は便秘が改善されます。あえて余計な栄養を摂取しないことにより、腸が排便活動に集中できるというのは面白いですね。
しかし、ファスティング以外の食事で暴飲暴食をしてしまうと、便秘は改善されず、ファスティング効果も上がりません。腸内環境を整えて便秘を改善させるためにも、ファスティング中は意識して食物繊維を取り、和食を中心としたメニューを積極的にとっていきましょう。