ファスティングが健康に悪いのは本当か?その疑問を解決!
プチ断食や16時間ファスティングなど、近年あえて空腹時間を作ってダイエット効果を高める方法が流行っています。
しかしその一方「ファスティングは健康に悪い」という声があるのも事実です。
今日は、ファスティングが健康に悪いという理由はなぜか、どうすれば体にとって良いのかなどを、探っていきます。
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ファスティングは健康に悪い、という声も多い
先進国では食べすぎによる肥満が進んでおり「適度な空腹時間は健康に良い」という声が上がっています。あえて食事を取らず、肥満を防ぐことにより、糖尿病などの病気を予防することができるからです。
しかし一方では「ファスティングは健康に悪い」「断食は必要ない」といった声も多いです。まずはなぜファスティングは健康に悪いのか、その主張について見ていきましょう。
リバウンドを起こす
ファスティングで痩せた人の多くが、リバウンドを起こしています。ファスティングは一時的に食事を取らないため、ほぼ確実に痩せることができます。しかしファスティングをやめたあと急に普段の食事を食べてしまうと、痩せた体は栄養を必死に取り込もうとし、短期間でリバウンドしてしまいます。
ファスティングで3キロ痩せても、やめたとたん4キロ太った、なんていう話は多いです。これを防ぐためには、断食後の食事がポイントです。胃腸に優しく太りにくい食事をゆっくり続ける必要があります。
タンパク質が足りなくなる
ファスティングをするとタンパク質の摂取量が少なくなり、筋肉が衰えてしまうこともあります。せっかく痩せても、筋力が衰えて体力が減ってしまうリスクもあるのです。
そもそもファスティングは、普段摂りすぎてしまう糖質や脂質を制限する目的があります。しかし食事を取らないことにより、体に必要なタンパク質やビタミンも取れなくなります。これを予防するためには、回復食に大豆や豆腐などの植物性タンパク質を取る、酵素ジュースにプロテインを取り入れるといった対策が必要です。
骨粗しょう症などの虚弱体質に
長期間のファスティングを続けてしまうと、食事から取るカルシウムや鉄分などが不足し、体が弱くなるリスクもあります。
とくに中高年の女性はホルモンバランスが乱れることから骨粗しょう症のリスクが高まります。そのような時期にファスティングをしてしまうと、カルシウムやタンパク質が不足することから筋肉や骨がやせ、虚弱体質になることもあります。
もともと骨がもろかったり、鉄分などの栄養補助食品を飲んでいたりする人は、長期間のファスティングは避けましょう。
ダイエットとして続けることは難しい
イギリスの民間調査団体によると、ファスティングを途中で断念する人は、全体のおよそ40%であると発表しています。
多くの方がファスティングダイエットに挑戦しているものの、およそ半数近い人が途中で断念しているのです。継続が難しいダイエットは、あまり意味がありません。
はじめた当初は「絶対に痩せる!」と意気込んでいたものの、途中で挫折してしまうケースは多いです。これを防ぐためには、12時間ファスティングなどの、初心者向けのファスティングを続けることが大切です。
健康に悪いファスティングを防ぐポイント
このような理由を見ると「ファスティングが健康に悪い」という主張もうなずけます。
しかし、健康に悪いのは、いずれも極端なファスティングを続けたり、自分に合ったファスティングをしていないから、ともいえるでしょう。
ここからは、健康に良いファスティングをするにはどうすれば良いのか、具体的に見ていきましょう。
まずはゆるい断食から行う
ファスティングが体に悪影響を及ぼすのは、極端なファスティングを実践しているから、ともいえます。
例えば、ファスティングはゆるやかに続けると高血圧を改善する効果もあります。しかし、血圧高めの人がいきなり1日ファスティングをしてしまうと、そのストレスからさらに血圧が上がるリスクもあります。
まずは「12時間ファスティング」のような、初心者でも取り組みやすい内容に挑戦しましょう。12時間ファスティングは1日のうち半日何も食べない断食方法です。3食+おやつも食べて良いため、ファスティングとは言えないような簡単な内容です。慣れてきたら空腹時間を16時間に伸ばすなどし、最初はゆるやかなファスティングから挑戦しましょう。
体調の良いときに行う
ファスティングは体調の良いときに行うのが鉄則です。以下のような状態で行うのはやめましょう。
- 微熱がある
- 頭痛や腹痛がある
- 疲れている
- 生理中
- 薬を服用している
- 通院中なら医師に相談すること
ファスティングは継続することで体調を整える目的もありますが、スタート時点で体調が悪いと、ずっと不調のまま過ごしてしまうことも多いです。体調が悪いときや疲労感があるときは断食を控え、食事の量を減らすといった対策に変えましょう。
痩せている人は控える
ファスティングを行う人の多くはダイエット目的です。もとから痩せ気味や、標準体重の方がファスティングをしてしまうと、必要な栄養が不足することから体調が崩れてしまうこともあります。
参考数値として、まずは自分のBMIを調べましょう。BMIとは身長と体重から肥満度を示す数値です。これが20以下の人は標準体型よりもやや痩せている傾向があるので、ファスティングは控えましょう。反対にBMI25以上の方は、無理をしない範囲でファスティングを生活に取り入れていくのがおすすめです。
回復食は栄養バランスを考慮する
回復食は複数の具材が入ったスープなど、ヘルシーかつなるべく多くの栄養を取りましょう。
ファスティング後の回復食は、少なければ少ないほど良い、といったイメージがあるかもしれません。しかし飢餓状態になった体には、必要なビタミンやタンパク質を与えないと、筋肉や骨密度も低下してしまいます。
蕎麦だけ、野菜だけ、りんごだけ、といった「単品だけ」の回復食を避け、栄養バランスを考慮することが大切です。
無理をせず、食べる量を減らすことも考える
ファスティングがどうしても辛い、リバウンドを繰り返してしまうといった場合は、ファスティングそのものをやめる必要もあります。
例えば、1日ファスティングの場合、固形物を一切取らないことになるので、翌日には体重が減るでしょう。しかし翌日にドカ食いをしてしまえばあっという間にリバウンドし、血糖値が急上昇することから、むしろ太りやすい体になってしまいます。
それならば、毎日の主食をオートミールに変える、食べる量を少しずつ減らすといった対策をしたほうが、リバウンドを起こさずゆるやかに痩せることができます。
ファスティングを続けて、なかなか健康効果が出ない場合は、食べる量を減らすといった生活に変えてみるのもおすすめです。
健康に悪いファスティングはNG、無理せず続けよう
ファスティングは健康に悪い、といった主張は多いです。その原因は無理なファスティングを続けて体を壊したり、極端に痩せたあと、リバウンドしたりする人が多いからです。
まずは体に負担のかからないファスティングからはじめて、なるべく長期間継続しましょう。たとえ体重が減らなくても、良い体調の変化を感じられたら、そのファスティングは成功といえます。体重や体脂肪などの数値ばかりにとらわれず、体の声を聞きながら続けるファスティングなら、健康に悪いということはありません。
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