オーツミルクのメリット、デメリットを紹介 体に良い飲み方や注意点とは
最近スーパーの牛乳売り場で「プラントベースミルク」といった種類のミルクを見かけることが増えました。これは豆乳やアーモンドミルクなど、植物性食品から作られたミルクのことです。
そんななかでも「オーツミルク」はこれまでにないクセのない美味しいミルクとして注目されています。ただその美味しさゆえ、飲み方を間違えると太るといったデメリットもあるようです。ここでは、オーツミルクのメリットやデメリットを紹介します。
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オーツミルクとは一体何?
オーツミルクはオーツ麦から作られているミルクです。オーツ麦とは近年流行しているオートミールの原料であり、 豊富なミネラルと食物繊維、鉄分などが含まれています。
オーツミルクにも水溶性食物繊維がたっぷり含まれており、この食物繊維のなかに大麦βグルカンが含まれています。この 栄養は悪玉コレステロール値を下げたり、血糖値の上昇を緩やかにする作用に効果があります。
牛乳が苦手な人におすすめ第三のミルク
オーツミルクはプラントベースミルクの中でも、かなり牛乳に近い楽しみ方ができるとして人気です。 味は牛乳とは違うものの、海外のカフェなどでは牛乳の代わりに使うミルクとして人気が高いです。
牛乳のアレルギーがある方や、ヴィーガンでそもそも牛乳を飲めない方の間でも、オーツミルクはおすすめです。またオーツミルクは泡立ちが良いことからコーヒーとの相性も良く、ラテアートにも使用されています。
中国でも大人気になっている飲み物
ちなみにオーツミルクは日本だけでなく中国でも大人気となっています。2020年には多くのカフェショップでオーツミルクが導入されるなど、日本よりオーツミルクの知名度は高いです。中国でオーツミルクが爆発的に売れた原因は次のことがあげられます。
- 地球環境への関心
- 乳アレルギーが多く牛乳への不信感がある
- 栄養価が高く美味しかったから
地球温暖化対策は中国でも国家をあげて行われています。大国の責任を果たすため、エネルギー源の多様化や再生可能エネルギーの面でも対策が行われてきました。
そんななか、オーツミルクは牛乳よりも二酸化炭素の排出量を減らす飲み物として紹介されました。栄養価も高く味も美味しかったことから、多くの中国人に受け入れられました。
そして中国では乳糖不耐症である人が多く、牛乳が苦手という人も少なくありません。過去には中国産牛乳のメラミン混入事件というのも起きており、オーツミルクは牛乳よりも体に安全で環境にも優しい飲み物として注目されています。
オーツミルクのメリットとは
オーツミルクは他のプラントベースミルクにはない、トロッとした口当たりがあります。また豆乳は大豆のクセがやや感じられますが、オーツミルクの場合はクセがあまりなく、どのような飲み物と合わせても飲みやすいというメリットがあります。
そして大麦から作られているオーツミルクには豊富な栄養も含まれています。ここからは多数あるオーツミルクのメリットについて見ていきましょう。
食物繊維をはじめとした栄養価が豊富
オーツミルクには食物繊維がたっぷり含まれています。先ほども軽く紹介しましたが、大麦で作られているオーツミルクには水溶性食物繊維が多く含まれており、大麦βグルカンの含有量が高いです。この栄養には悪玉コレステロール値を下げたり、腸内環境の改善をサポートする作用があります。
そしてオーツミルクは風味を良くさせるため「ひまわり油」が含まれている商品が多いです。ひまわり油には必須脂肪酸であるオレイン酸やリノール酸などが含まれており、活性化酸素の抑制に役立ちます。
ほどよい甘さが楽しめる
オーツミルクにはほのかな甘みがあります。これはオーツミルクの原料がオーツ麦という穀物であり、適度な糖質が含まれているからです。
このオーツミルクのほのかな甘みはコーヒーや紅茶を加えても変わることはありません。つまり砂糖を加えなくても、ほのかな甘みのあるカフェラテやミルクティーが楽しめます。普段から砂糖をたっぷり加えてカフェオレを飲んでしまうという方は、ぜひオーツミルクをコーヒーに加えて、健康的な甘さを楽しんでみましょう。
地球環境にもやさしい
プラントベースミルクは牛乳に比べると水の排出量や CO2の排出量が少ないと言われています。中でもオーツミルクは製造工程において水の利用量が少なく、CO2の排出量もとても少ないため、エコフレンドリーな飲み物です。
牛乳を産出するには牛を飼うことが必要ですが、牛乳1リットルを生産するにあたり3 kg の温室効果ガスが排出されています。これは牛のゲップによるメタンガスが原因です。しかしオーツミルクの原料であるオーツ麦なら、必要な土地は畜産業のたったの2割、水も15分の1程度ですみます。
一方で次のようなデメリットも
美味しさと栄養を兼ね備えたオーツミルクですが、飲み方によってはデメリットが生じることもあります。
飲み過ぎると太る可能性が高い
オーツミルクにはほのかな甘みがあります。これは他のプラントベースミルクよりも天然の糖質を多く含んでいるからです。
つまりオーツミルクを毎日1リットルも飲んでしまうと太る可能性があります。適度な量は一食につき200ml程度、1日においては多くとも500ml程度にしましょう。他のミルクに比べると糖質やカロリーは高めなので、飲み過ぎには注意が必要です。
原料には水も多く含まれる
オーツミルクは、オーツ麦の栄養がそのまま凝縮されているわけではありません。オーツミルクの作り方を簡単にいうと、オーツ麦に水を加えて温め、攪拌させたあとの栄養を搾り取ったものがオーツミルクです。
牛乳の場合は生乳がそのまま栄養となっており、水を加えることはありません。しかしオーツミルクの場合は原料に水がたっぷり加えられているので、大麦を水で薄めた飲料とも言えます。オーツミルクをたくさん飲んだからといって、大麦の栄養をそのまま取っているというわけではないのです。
値段はやや高め、グルテンにも要注意
オーツミルクの値段は牛乳や豆乳に比べると高いです。一般的な牛乳は1 L あたり200円程度で売られていますが、オーツミルクの場合は1 L あたり400~600円することも多く、牛乳の2倍程度の価格です。家族全員で毎日オーツミルクを飲む場合は、牛乳や豆乳に比べるとコストが割高になるでしょう。
そしてオーツミルクはグルテンフリー飲料に指定されていますが、製造工程の間に少量の小麦を含んでしまうケースもあります。グルテンにアレルギーのある方は、グルテンフリーとしっかり明記された製品を選ぶようにしましょう。
メリット、デメリットを知って上手に飲んでいこう
プラントベースミルクの中でも飛躍的な人気が出てきたオーツミルク。牛乳にはない食物繊維やビタミンも含まれており、ほのかな甘みが楽しめることから今後も売り上げは伸びていくことが予想されます。またそのまま飲むだけではなく、スープをはじめとしたさまざまな料理に使えるのも魅力です。
今日紹介したオーツミルクのメリットとデメリットを踏まえ、飲みすぎに注意しつつ、大麦の栄養を手軽に取っていきましょう。