大豆ミートにもデメリットがある!?美味しく安全に食べるためのポイントは
大豆たんぱくを使った商品が増えています。代表的なものは大豆ミートと呼ばれる、植物性食品だけを使った代替肉です。代替肉は肉よりもヘルシーでコレステロールを含まず、食物繊維も取れることから健康に良いとされています。
しかし、大豆ミートの食品が増えるにつれ、実はデメリットもあることが分かってきました。今日は体に良いとされる大豆ミートのデメリットについて深堀していきます。
Contents
世界中を賑わせている大豆ミート
欧米では肉や魚を食べないヴィーガンが増え、大豆ミートの需要が大きくアップしています。畜肉は大量の肥料や水、排出されるメタンガスが問題視され、地球環境に悪いことが分かっています。
環境問題に関心の高い欧米では肉を食べることを控える動きが増え、大豆ミートの需要がここ数年で大きく増えました。日本の場合、欧米ほど肉食の弊害は問題視されていませんが、先進国の流れを受けて大豆ミートの商品は次々に開発されています。
一般的には良いことしか宣伝されていない
植物性食品で作られている大豆ミートは、基本的にメリットしか宣伝されていません。
大豆ミートのメリット
- 基本的に大豆から作られているので、畜肉より環境汚染に優しい
- 肉よりヘルシー、高たんぱく
- コレステロールフリー、鉄分や食物繊維も豊富
- 宗教や食文化に限らず多くの人が食べられる
- 今後地球で起こる食糧不足にも対応できる
これらのメリットは確かに大豆ミートならではであり、欧米では徐々にハンバーガーのパテが肉から大豆ミートへ移行しています。また肉メインの食事ではなく大豆ミート中心の食生活にすることで、コレステロール値の改善やダイエットにも期待できます。
大豆ミートのデメリットとは
しかしその一方、大豆ミートにはやや欠点もあります。特にハンバーグやミートソースなどに加工された商品の場合、肉の商品とそれほどカロリーや添加物は変わらないと言われているのです。
加工品の場合添加物が多い
ハンバーグといった大豆ミートの加工品の場合、人工的な添加物を多く含んでいるものが多いです。
添加物の一例 加工大豆タンパク、カラメル色素、キサンタンガム、スクラロース、デキストリン/pH調整剤 |
これらの添加物が絶対に体に悪いとは言えないものの、一体どのような成分なのかはよく分からないでしょう。
また、加工品の場合は日持ちをさせるため、保存料を多く含む食品もあります。合成着色料や保存料を多く含む大豆ハンバーグなら、自分でひき肉で作った手作りハンバーグの方が安心できるといえそうです。
カロリーはそこまで低くない
大豆ミートの加工品は、大豆臭を抑えるために油で揚げたり、味付けが濃いめだったりすることも多いです。そのため商品によっては、大豆ミートで作られたものでもさほどカロリーは低くありません。
実はカロリーがそれほど低くない大豆ミート加工品の比較一例(※ビーガン対応品ではありません)
一般的なハム4枚 およそ80kcal | 日本ハム まるでお肉4枚 およそ100kcal |
ローソン 唐揚げ4個 220kcal | ローソン大豆ミート唐揚げ4個 246kcal |
セブンイレブン ベーコンチーズバーガー 485kcal | セブンイレブン 大豆ミートバーガー 470kcal |
ダイエット目的で大豆ミートを選んでも、これらの商品を見る限り、実は肉でできている商品よりもカロリーが高い場合もあります。大豆ミートだからといって、絶対にカロリーが低いと考えるのはNGです。
ただ栄養価で見れば大豆ミートの方が基本的にコレステロールは低く、鉄分や食物繊維も豊富といったメリットがあるでしょう。
食肉産業の仕事が奪われる?
大豆ミートは、近い将来本物の肉よりも供給量が増えると言われています。その頃はいまよりさらに地球温暖化が悪化している可能性も高く、肉を食べることに罪悪感を感じる人も増えているでしょう。
そうなると、自然に畜産業は減る可能性が高いです。畜産業に関わる人は、日本国内だけを見てもざっと21万人。アメリカや中国といった国の場合、さらにそれを上回る人数が畜産業に携わっています。仮に本物の肉を食べられなくなれば、世界中の畜産業に関わる多くの人が職を失うかもしれません。
大豆ミートを安全に美味しく食べるには
ここまで大豆ミートのデメリットを簡単に説明してきましたが、大豆ミートを正しく選べばメリットの方が高いです。ここからは、大豆ミートの安心できる選び方について詳しく紹介します。
有機大豆など製造過程を確認する
大豆ミートを安心して美味しく食べるには、製造過程をしっかりとチェックし、体にとって良いものかどうかを確認しましょう。
安心できる大豆ミートの選び方
- なるべく有機大豆ミートを選ぶ
- 国内製造のものを選ぶ
- メーカーのHPを確認し、製造工程をチェック
- 口コミも参考にする
国内製造や有機大豆ミートの場合、そのほとんどは遺伝子組み換えではない大豆が使われています。また、仮に海外の大豆であっても、メーカーによっては遺伝子組み換えではない大豆を選んでいることもあります。詳しい情報は製造元のHPに掲載されているので、毎日大豆ミートを食べるといった人は、製造情報をしっかり確認するのがおすすめです。
また、大豆ミートを積極的に食べる人の口コミが参考になることもあります。実はヴィーガン対応食品ではなかったり、味が濃いといった意見が率直に載っていることもあるので、ネットで購入する際は口コミもチェックしてみましょう。
肉の加工品よりかは安全性が高い
大豆ミートの加工品は、添加物や防腐剤が含まれているものもあり、必ずしも安全性が高いものばかりではありません。
しかしそれは肉の加工品においても同じであり、特にベーコンやハムの商品の一部に関しては、高い発がん性物質が含まれているといわれています。WHO国際ガン研究機関は「ハムやベーコンといった加工肉を1日50g 摂取すると大腸ガンの発症が18%アップする」という衝撃的な研究結果を発表しています。
添加物の多い大豆ミートに関しては、まだ開発されてから日が浅く、食べ続けることで体にどのような影響が出るのかは分かっていません。しかしハムやソーセージ、ベーコンといった加工肉は、タバコやアスベストと同じくらい強い発ガン性を示すものに分類されています。つまり加工肉を食べるよりは、大豆ミートの加工品の方が安全性は高いといえるでしょう。
加工品より自分で調理しよう
大豆ミートを安心して美味しく食べるには、乾燥大豆ミートなどを使って自分で調理することが一番おススメです。
例えば、レトルト食品として売っている大豆ミートのハンバーグは、袋から取り出すだけですぐに食べることができます。しかし、商品によっては添加物や保存料を含み、塩分は多めでカロリーもさほど低くないという欠点があるでしょう。
その点自分で豆腐や乾燥大豆ミートを使ってハンバーグを作れば、添加物や保存料の心配もなく、カロリー控えめの美味しい大豆ミート食品が食べられます。
まとめ
健康や美容に役立つ大豆ミートですが、加工品ばかり食べてしまうと、その効果はあまり期待できません。安心で美味しい大豆ミートを食べるためには、なるべく乾燥大豆ミートや豆腐を使い、自分で唐揚げやハンバーグを作って食べるのがおすすめです。
また肉を食べることを減らし、大豆ミートに置き換える食事は、地球環境に貢献することにもつながります。大豆ミートのメリットを大きくするためにも、購入の際はしっかりと製造工程を確認し、体に良い大豆を積極的に取っていきましょう。
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