【もどき料理特集】植物性食品で作る肉や魚、卵のもどき料理を紹介
最近、肉や魚をあえて食べないベジタリアンや、卵も含めた動物性食品を食べないヴィーガンを実践している方が増えています。
動物性食品を控えることは体に良い面が多いのですが、問題は「植物性食品だけでは飽きてしまう」という点です。特に以前は肉や魚を食べていたのに、ここ最近でヴィーガンを実践している方は「たまには動物性食品が食べたい!」と強烈に思うこともあるでしょう。
しかしご安心を。ここ最近、さまざまな植物性食品を使い、本物の肉や魚に近づけた「もどき料理」が流行っています。今日はもどき料理とは何か、そしてもどき料理を特集した記事をまとめてご紹介します。
Contents
もどき料理とは
もどき料理とは、豆腐や大豆などを使って、肉や魚に似せた料理をいいます。
いまでは世界中で代替肉が流行っていますが、もともと「もどき料理」を作ったのは日本と言われており、そのルーツは精進料理にあります。
精進量は肉や魚などを禁止した、仏教と関係の深い料理のことです。時代が進むにつれ調理技術や味付けに進化が起き、植物性食品ながらも肉や魚のような味が楽しめるレパートリーが増えました。
なかでも代表的な料理は「がんもどき」です。おでんなどに用いられるがんもどきは、もともと鳥の「雁(がん)」の肉を再現した料理であり、まさに鶏肉を再現したもどき料理なのです。
もどき料理のメリット
現在、世界中でもどき料理の開発が進められています。それには人口爆発によって動物性食品が足りなくなるという背景や、地球環境を守る観点からも、肉や魚に似せたもどき料理を作る必要があるからです。
また、単純にもどき料理は体に良い、というメリットもあります。ここからはもどき料理のメリットを見ていきましょう。
糖質やカロリーは控えめ
多くの場合、もどき料理の方が本来の肉や魚に比べ、糖質や脂質は控えめです。一例として牛肩ロースと、もどき料理でもっとも使われる乾燥大豆ミートの成分を比較してみました。
種類 | 大豆ミート | 牛肩ロース |
エネルギー | 106kcal | 318kcal |
脂質 | 1.0g | 26.4g |
たんぱく質 | 15.4g | 16.2g |
食物繊維 | 5.9g | 0g |
このように比べてみると、もどき料理の材料である大豆ミートの方がカロリーや脂質は控えめであり、ダイエットや生活習慣病を予防する観点ではメリットが高いです。しかもコレステロールは含まれておらず、大豆由来であることから、食物繊維も豊富です。
そして、肉や魚、卵を食べる目的として「タンパク質を取りたいから」ということがあるでしょう。しかしもどき料理の多くは大豆を中心に作るため、もどき料理であってもタンパク質はたっぷり含まれており、栄養不足になるという懸念は少ないのです。
地球環境にもやさしい!
現在、世界で行われている畜肉産業と水産業は、地球環境に多大な悪影響を及ぼしています。
例えば牛から排出されるゲップはメタンガスが含まれており、地球温暖化の原因になっています。また牛や豚を育てるための牧場作りには広大な土地が必要であり、熱帯雨林の伐採も深刻です。また漁業の養殖が進むにつれ、海の生態系バランスが崩れているという指摘も。このままのペースで畜産業や水産業が行われていくと、地球の寿命はあと100年も持たないと言われています。
そのため、大豆などを使って作るもどき料理を積極的に食べることは、地球環境を守ることにもつながります。
コストパフォーマンスも良い
もどき料理で肉や魚を楽しむことは、コストパフォーマンスも安く済みます。
このところ肉や魚の値段が高騰しており、原因の1つにアメリカと中国の景気の動向があります。新型コロナウイルスから消費回復に影響がおよび、時期により急激に需要が高まったことから、原油や食料品の価格が高騰しているのです。
こうした食品の高騰は今後も続くと予想され、輸入食品に依存している日本はこれからもダメージを受けそうです。食費を抑える観点からも、もどき料理を作ることはメリットが高いでしょう。
もどき料理特集5つを紹介!
ここからはさっそく、もどき料理の詳しい特集記事をご紹介します。ヴィーガンの方はもちろん、卵や魚アレルギーがある方もぜひ参考にしてください。
鶏肉もどき料理の紹介
まずは鶏肉もどき料理です。本物の鶏肉に近づけるための代表的な食材は以下の通りです。
鶏肉もどきにするための食材 | 調理方法の一例、特徴 |
大豆ミート | 最も鶏肉に近い食材。揚げると唐揚げのように楽しめる。より鶏肉に近い商品も開発されている |
厚揚げ | 揚げて唐揚げ風に楽しむ |
豆腐 | 小麦粉やオートミールと形成するとチキンナゲットに |
鶏肉もどき料理を作るのに最も便利な材料は大豆ミートです。下味を付け小麦粉に絡ませた後に揚げると、本物の唐揚げと変わらない美味しさになります。
鶏肉もどき料理の詳しい記事は、ぜひこちらをチェックしてください。
豚肉もどき料理
豚肉はお肉料理の中でも最もスタンダードといえるお肉です。ただし、食べすぎると糖尿病のリスクが高まるともいわれています。そんな豚肉も、次のような食材を使うことにより美味しい豚肉もどき料理になります。
豚肉もどきにするための食材 | 調理方法の一例、特徴 |
大豆ミート | 下味をつけて焼くと豚肉のように楽しめる。ミンチ、フィレ、ブロックなど多くの種類に対応 |
豆腐 | たれと絡めて炒めると豚そぼろの代わりになる |
オートミール | 団子やミンチとして炒め、豚肉の代わりとしても使える |
豚肉の場合も最ももどき料理に活躍するのは大豆ミートです。鶏肉の場合はカラッと揚げるレシピが中心ですが、豚肉は下味をつけて加熱するだけでもどき料理になるので手間が掛かりません。
豚肉もどき料理の詳しい記事は、ぜひこちらをチェックしてください。
牛肉もどき料理
もどき料理で牛肉の味そのものを再現するのは難しいですが、やや甘辛い下味に漬け込んだ大豆ミートを使えば、牛肉に似た味を再現することもできます。
牛肉もどきにするための食材 | 調理方法の一例、特徴 |
大豆ミート | フィレタイプが最も牛肉に近い食材。カレーなどに煮込むことで牛肉に近い食感になる |
大豆ミート+豆腐 | ミンチタイプの大豆ミートと豆腐を混ぜると、満足度の高いハンバーグになる |
お肉の中でも最も値段が高い牛肉。もどき料理のレシピを覚えておけば、お財布にも優しい牛肉風味のお料理が楽しめますよ。詳しくはこちらをチェックしてください。
魚もどき料理
魚や貝類、エビやイカといった魚介類も、いろいろな食材を使えばもどき料理を作ることができます。
魚介類もどきにするための食材 | 調理方法の一例、特徴 |
長芋や大和イモ | 揚げたり煮たりすると白身魚に近い味わいになる |
豆腐や大豆ミート | 形成し味付け次第でエビや魚に近い味を表現できる |
エノキやエリンギ | 根本部分がホタテやエビの食感に似ている |
魚介類のもどき料理は、イモ類やキノコ、豆腐などを使うことで、魚介類に似た食感を出すことができます。肉よりもやや難しいものの、調味料を工夫し、その歯ごたえに似た食材を使うことで、魚介類の味に近づけることができるでしょう。
卵もどき料理
卵は豆腐を工夫して調理することにより、卵もどき料理になります。黄色い見た目はウコンの香辛料であるターメリックを使うことで、見た目も立派な卵になるでしょう。
卵もどきにするための食材 | 調理方法の一例、特徴 |
豆腐、高野豆腐 | パラパラに炒めて着色すれば卵そぼろに。長いもなどと一緒にまぜて焼けば卵焼きになる |
かぼちゃ | 野菜の中で一番卵に近い色合い。黄身の代わりに使う |
カレー粉やターメリック | 豆腐で卵もどきを作ったあと、着色に使う |
卵もどき料理は、ヴィーガンだけでなく、アレルギーがある方にも好評です。もどき料理のなかでも見た目がそっくりなので、いざ食べてみるとその味の違いに驚く人が多いでしょう。
もどき料理を作って楽しもう!
もどき料理は各企業でも開発が進められ、最近ではより鶏肉に近い大豆ミートなどが販売され話題になっています。
しかし今日ご紹介した通り、もどき料理は豆腐や大豆ミート、キノコ類などがあれば家庭でも簡単に作ることができます。しかも、もどき料理のほうがコスパを抑えられ、材料によっては栄養価が高いのも魅力です。ぜひ家庭でも、もどき料理のレシピに挑戦し、本物の肉や魚との違いを楽しんでみてください。
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