マクロビとヴィーガンの違いって何?微妙で大きい違いとは

海外セレブが実践し、日本でも注目されている「マクロビ」と「ヴィーガン」。
食べているものを見ると、全く同じように見えるかもしれません。
しかし、食材を選ぶ基準が違うのです。

マクロビとヴィーガンの違いについて、わかりやすく解説しましょう。

マクロビは日本で考案された健康のための食養法

マクロビは、「玄米を食べる」食事法というイメージが強いようですが、実際にはどのようなものなのでしょうか。

マクロビは日本で生まれた食養法

マクロビ(マクロビオティック)の創始者は桜沢如一という、明治生まれの男性です。
病弱だった彼は、食医の石塚左玄が考案した食養によって健康を取り戻し、その後中国の陰陽理論も加えた独自の「玄米正食」を生み出したのです。

彼と妻のリマは1953年10月から10年以上海外で暮らし、その国の食材や料理を研究し続け、紹介してきました。
特にフランスで非常に好意的に受け入れられ、玄米正食はマクロビオティック(Macrobiotique)と呼ばれるようになりました。
その後アメリカでも注目され、マクロバイオティック(Macrobiotic)の名が定着しています。

マクロビの三原則「身土不二」「一物全体」「陰陽調和」

・身土不二

身土不二とは「地産地消」のことで、その地で採れた旬のものを食べることを指します。
生まれ育った地のものを食べることが、最も身体に良いという考えです。

よく旅行や出張でその土地の水が合わず下痢をするといいますが、身土不二から外れているから、と言えばわかりやすいでしょう。

・一物全体

食材のすべてを食べると、その食材が持つ栄養をすべて取り込めるという考えです。
お米なら精製していない玄米、小麦粉なら全粒粉、野菜は皮や葉、根も使って料理をします。

・陰陽調和

食材を身体を温めるもの(陽)と冷やすもの(陰)に分け、季節や体調に合わせて摂る方法です。

陰陽には調理法も含まれ、野菜の切り方や混ぜる時の回転の向きにも法則があります。
しかし、そこまでこだわっていないマクロビアン(マクロビ実践者)も多いようです。

動物性食品と砂糖、精製食材を避ける

近年まで、日本の一般家庭では肉や乳製品、小魚以外の魚、白砂糖などはあまり使用されておらず、白米が全国で食べられるようになったのも戦後です。
そのため、日本人はそれらを充分消化吸収するDNAを持っていない、身体に合っていない、というのがマクロビの理論です。

メインの食材は玄米で、少量の野菜を味噌、しょうゆ、塩で味付けしたり、ごまや梅干しなどの漬物をおかずにします。
基本的には小魚も使いませんが、一物全体の考えから、頭から尻尾まで摂るのであれば少量なら構わないとされています。

ヴィーガンは主義から生まれた完全菜食法

心身の健康のために生まれたマクロビに対し、ヴィーガンは主義から生まれた食事法です。

ヴィーガンの理論は「動物を搾取せずに生きる」

ヴィーガンが生まれた背景には、宗教と動物愛護の考えがあります。
宗教では、動物性食品を調理する際には殺すという行為が含まれるため、食べた者が穢れると考えられたのです。

近年になって動物愛護の側面が強くなり、食べ物だけでなく使用するものすべてから動物性のものを取り除くようになってきました。
厳格なヴィーガンをエシカルヴィーガンといい、ウールや革、シルク、毛皮、ダウン、フェザーなども避けます。

さらには、動物の生態を狂わせるものも摂りません。
例えば蜂蜜は蜂のエサであり、人間が取ってしまうと蜂の生態を狂わせるという理由から、食べることはありません。

その一方、動物愛護より健康面を重視するのが、ダイエタリーヴィーガンです。

動物性以外であれば季節や調理法は特になし

マクロビでは「旬」をとても大切にします。
その時期に取れたものが、最も栄養価が高いからです。
しかし、ヴィーガンにはそういった考えはあまりありません。

とはいうものの、欧米では多くのアスリートがヴィーガンで、栄養バランスも科学的に研究されています。
そのため、ヴィーガン料理に不足しがちな成分をサプリや栄養強化食品で摂取しており、健康維持や病気予防には高い効果があるとされています。

マクロビとヴィーガンの大きな違い

ここまで書いたことを、簡単にまとめてみましょう。

マクロビとヴィーガンの違い

マクロビ…心身の健康と長寿を目指すためのもの
ヴィーガン…動物の命を搾取せずに生きること

マクロビで注目されるのは身体の健康ですが、身体と心はつながっているため、身体が健康になれば心も健康になる、と考えられています。
また、精神的に問題がある時は、それを改善するための調理法も確立しています。

ヴィーガンの場合、動物の命を守るのが最も大切なことです。
栄養について考えられるようになったのは少し後になってからですが、西洋の栄養学に基づいており、正しく行えば健康効果が高いことが報告されています。

精進料理はどちら?

日本の精進料理は、マクロビとヴィーガンの中間といえます。
精進料理は動物性食材を使わず調理するものですが、無駄な殺生を避けるためという考えの点ではヴィーガン、精神を乱す食材を避けるという点ではマクロビです。

ただし、最近一般のレストランで出される精進料理は、この原則を無視し見た目や味を重視したものが増えています。

ベジタリアンとはどう違う?

ベジタリアンとの違いについても、簡単に説明しておきましょう。

ベジタリアンは、穀物や野菜を主に食べる習慣や人を指します。
しかし、細かい部分は地域や文化、宗教などによって様々で、細かく分けると数十種類に及び、ヴィーガンとほぼ同じタイプもあれば、卵、乳製品、魚介類など動物性食材を摂るものもあります。

まとめ

マクロビやヴィーガン、ベジタリアンは、どれがより正しいとか間違っている、といったものではなく、その人に合っているかどうかが重要です。
まずは玄米や全粒粉のパンや麺などを食べる、動物性タンパク質より大豆製品を中心に摂るといったことから始め、自分が続けやすい食事法を見つけましょう。

関連記事