マクロビオティックの効果って?メリットとデメリットを理解しよう
マドンナやカール・ルイス、デミ・ムーアなど海外の有名人が推奨するマクロビオティック。身体にとても良いという称賛がある一方で、健康に良くないという否定的な意見もあり、どちらが正しいのか悩んでしまいますね。
そこで、マクロビオティックの効果と、デメリットに繋がりやすい問題点について解説します。
Contents
マクロビオティックの基本的な考え方
マクロビオティックでは、「人間は食べたものでできている」という考え方が根本にあります。
つまり、健康なのも病気なのも、明るいのも暗いのも、ストレスが溜まるのも溜まらないのも、すべて食べたものによってもたらされる、ということです。
いくら何でもそこまで…と思うかもしれません。
しかし、私たちの身体を形成している細胞の主成分はタンパク質で、食事から摂る必要があります。
また、自律神経は内臓や血管の働きを調整し、血圧や呼吸、体温を調節するなど、生命維持に不可欠な神経ですが、食事で摂取するビタミンやミネラルの量が足りないと、バランスが乱れてしまいます。
さらに、自律神経が乱れるとストレスが溜まりやすくなり、血流が悪くなったりイライラしたり疲れやすくなったりといったことが起こります。
女性ホルモンのバランスも悪くなり、不妊や生理不順などを引き起こす可能性もあります。
このように、食べたものがその人のすべてを決めると言っても過言ではないのです。
マクロビの基本は玄米。なぜ?
マクロビオティックは基本的に玄米を主食とし、副菜は野菜や豆類、海藻、梅干し、漬物、ゴマ塩を適宜摂るというものです。
玄米を最も大切にするのは、炭水化物、タンパク質、脂質、ビタミン、ミネラル、食物繊維と六大栄養素がすべて含まれているからです。
さらに、玄米の外側についている果皮・種皮・糊粉層を併せてぬかといいますが、この部分には抗酸化作用や免疫力向上作用のある成分があります。
また、同様に白米では取り除かれる胚芽はビタミンB群やE、亜鉛、カルシウム、鉄が非常に豊富です。
白米では捨てられてしまう部分に、健康効果の高い重要な栄養素が含まれているのです。
マクロビオティックの効果とは
マクロビオティックは、身体にも心にも大きな変化をもたらします。
効果の一例をご紹介しましょう。
効果①:便通が良くなる
玄米一膳分の食物繊維は平均すると2.24gですから、三食食べると6.72gにもなります。
白米は一膳がたったの0.48g、三食でも1.44gです。
日本人は食物繊維の摂取量が少なく、目標量の4~5g不足しており、これが便秘の原因となっています。
玄米を1日2回食べることで不足分が摂れるため、便通が良くなるのです。
効果②:胃腸の調子が良くなり疲れにくくなる
動物性食品は消化に時間がかかり、排出されるまでに約40時間かかります。
しかし玄米の場合しっかり噛めば10時間程度ですから、その分胃腸への負担が軽くなり、胃腸が強くなってきます。
すると食べた物を充分消化吸収できるようになるため、体力増強効果も期待できるのです。
効果③:頭が冴える
玄米の胚芽部分には、GABAという頭脳を明晰にする成分が含まれています。
そのため頭が冴え、一日中活動的でいられます。
効果④:睡眠時間が短くなり、質も良くなる
睡眠中でも胃は働いており、老廃物を十二指腸へ送っています。
しかし動物性食品を多く摂ると寝ている間も消化作業を続けなくてはならないため、老廃物を送り出すまでに時間がかかり、その結果睡眠時間が長くなってしまいます。
しかも、朝胃もたれが起こりやすくなります。
玄米や野菜は動物性食品に比べ消化が早いため、就寝中に胃の中の老廃物がなくなって睡眠時間が短くなる上に、すっきりした状態で目覚めることができるのです。
効果⑤:空腹感がなくなりダイエット効果がある
玄米は食物繊維が多いため、白米に比べ消化に時間がかかります。
すると空腹感を感じるまでに時間がかかり、間食が減ってきます。
また、よく噛んで食べるので脳が満腹感を感じやすくなるのも、ダイエットに効果的です。
さらに、噛むことで顔の筋肉をよく動かすため、小顔効果も期待できるのです。
効果⑥:ストレスが軽減される
精神を安定させるセロトニンを合成する成分にアミノ酸のトリプトファンがあり、玄米や大豆製品に多く含まれています。
毎日玄米や大豆製品を摂ることで、ストレスが解消されやすくなるのです。
デメリットに繋がりやすい問題点
栄養満点、心身の健康効果が期待できるマクロビですが、気をつけなければいけないことがあります。
消化に時間がかかり胃の負担になりやすい
玄米の外側は食物繊維に包まれているため、白米に比べると消化に時間がかかり、胃に負担がかかりやすくなります。
消化器官が健康な場合はしっかり噛めば大丈夫なのですが、胃腸が弱い人は充分消化吸収できず、便秘や下痢を起こしやすくなります。
こういった場合は、いきなり玄米ではなく7分づきから始め、5分づき、3分づきと変えていくと良いでしょう。
残留農薬の心配がある
ぬかの部分は農薬が残留しやすいため、残留農薬の危険があります。
玄米には強力なデトックス作用があるため、多少の農薬は問題ないといわれていますが、できるだけしっかり洗うか、有機農法のものを選ぶと安心です。
タンパク質が不足しやすい
玄米にタンパク質は含まれていますが、3膳食べても15g程度です。
1日のタンパク質必要量は50キロの人で40g程度ですから、タンパク質源を玄米だけに頼るとすると完全に不足してしまいます。
そこで大豆製品を意識して摂り、タンパク質を補給しましょう。
ビタミンB12も不足する
ビタミンB12は主に動物性食品に含まれる成分で、タンパク質の合成を助けています。
植物性食品の中では例外的に海苔やわかめに多く含まれているため、毎食の献立に取り入れましょう。
まとめ
少々とっつきにくいマクロビオティックですが、最初は白米に玄米を1割程度混ぜたり胚芽米や7分づき米を食べたりして、徐々に慣らしていくと良いでしょう。
気が付くと便秘が解消されたり血色が良くなったり、イライラが減ったりといった変化が現われていますよ。
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