新型コロナウィルスの原因は肉食!?ヴィーガンと病原菌の関係について
2020年に猛威を振るった新型コロナウイルス。11月にはアメリカの製薬メーカーが新型コロナウイルスに対するワクチンを開発したと話題になりましたが、いまだ具体的な摂取時期や特効薬などは発表されていません。
ただ時間が経つにつれ、この新型コロナウイルスがどこから発症し、何が原因なのか徐々に分かってきました。コロナに限らず病原菌はこれまで何度も人間を襲ってきましたが、その発生減の多くは動物が関わってきたのです。今日は病原菌と肉食の関係、そして病原菌に立ち向かうための食生活やヴィーガンについて見ていきましょう。
Contents
過去に流行った病原菌は肉食と大きな関りがある
新型コロナウィルスの感染源は、アジアを中心に生息するキクガシラコウモリが持っていたウイルスの可能性が高いです。このコウモリが中国の武漢でなんらかの形でほかの動物に病原菌をうつし、それを人が食べるといった形でウィルスが蔓延したと推測されています。
世界では中国の食品衛生管理を避難する声も出ていますが、実は発生源といわれているキクガシラコウモリは日本にも生息しています。仲介役の動物が何かは分からないものの、日本で未知なる病原菌が発生した可能性も否定できません。コウモリが他の動物へウィルスをうつし、それを人が食べることで病原菌が変異を起こし、人間を死に至らしめる病気につながったのです。
ちなみに、過去に起きた恐ろしい感染症のほとんどは、動物が媒介しています。
エボラ出血熱
いまでも治療薬が開発されていないエボラ出血熱は、罹患するとその死亡率は約70%といわれている恐ろしい病気です。
エボラウィルスは元々コウモリなどの動物に生息しています。その感染した動物、コウモリやチンパンジー、ゴリラなどに人が接触することで、エボラ出血熱を発症すると考えられています。エボラ出血熱は1976年のスーダン及びコンゴ民主共和国で流行したのが始まりでした。
SARS
SARSは重症急性呼吸器症候群と呼ばれ、2002年11月16日に中国江東省から発症した病気です。罹患すると始めは震えや高熱などインフルエンザに似た症状が特徴であり、その後は咳や肺炎、呼吸困難などを引き起こします。
この病気の原因はハクビシンの食肉が原因とされています。すっかり過去の病気ととらえがちですが、実は治療法はいまだ確立されていません。万が一また流行したら対処療法しかないため、患者の早期発見と隔離が必要になります。
狂牛病
狂牛病(BSE)は牛海綿状脳症とも呼ばれ、牛の脳がスポンジの海綿のような状態になってしまう病気です。狂牛病になった牛は立ちあがることができず、死んでしまいます。
この狂牛病の原因は、BSEに感染した牛やスクレイピーという狂牛病にかかったヒツジの肉が、牛のエサに混ざっていたことが原因とされています。つまり狂牛病になったヒツジの肉を牛が食べ、それにより牛が狂牛病に掛かってしまったのです。この連鎖は人間にも当てはまることができ、狂牛病になった牛の肉を食べることで、人間は認知症や歩行の障害が起きる変異型クロイツフェルト・ヤコブ病に罹患することがあります。狂牛病は肉食の汚染が引き起こした代表的な例といえるでしょう。
新型コロナウィルスと肉食の関係
こうした過去の事例を見ても、人間が動物を食べることによりさまざまな病原菌が変異し、恐ろしい病気が蔓延するのは否定できません。多くの動物を捕獲して食べることは、感染症のリスクを広げていることにもつながります。
また、感染症は環境の変化からも流行します。西アフリカのエボラ出血熱は熱帯雨林の破壊も密接に関係しており、マラリアやデング熱などの熱帯病は温暖化による影響も大きいとされています。そう考えると、環境破壊に加担している私たち日本人も、感染症の発生に全く無関係というわけではないのです。
新型コロナウィルスは中国がすべて悪いのか
アメリカのトランプ大統領は新型コロナウィルスに関して「中国ウイルス」と発言し、中国責任論を繰り返し強調してきました。
確かに中国の武漢で発症した可能性は高く、周辺の市場にはタヌキやハクビシン、カメ、クジャクなど、さまざまな動物が食肉用に売られていました。これらの動物がコウモリから新型コロナウィルスに罹患した可能性は否定できません。
しかし、それらの動物を食べない日本だってクジラを食べる人は存在します。 2019 年には国際捕鯨員会から脱退し、他国からは多くの非難を浴びているのです。
つまり食文化に関しては国の考えを曲げることは難しく、中国だけを避難することはできません。新型コロナウィルスに限らず、地球上にはこれからも未知なるウィルスの蔓延を覚悟しなくてはならないでしょう。
病原菌と戦うには免疫力を上げるのが一番
病原菌の発生を抑えることが難しいのであれば、それに立ち向かう体をつくる必要があります。ヴィーガンはもともと生活習慣病予防に最適であり、肉食から菜食に転換することで免疫力をアップさせることもできます。
菜食が免疫力をあげる理由
菜食主義の食生活を送る人は免疫力が高いといわれています。その理由としては野菜に含まれる栄養につぎのような効果があるからです。
野菜の種類 一例 | ニンジンやピーマン | レンコン、ブロッコリー、ジャガイモ | にんにく、玉ねぎ、 長ネギ |
含まれる栄養 | ビタミンA | ビタミンC | 硫化アリル |
効果 | 体内の粘膜を正常に働かせる | 白血球の働きを強化し免疫力を高める | アリシン成分に変化し免疫力を高める |
肉食でも付け合わせのようにして上記の野菜を摂る機会はあるでしょう。しかし、メインが肉や魚の場合、どうしても摂取する野菜の量は少なくなります。しかし野菜中心に食べるヴィーガンの場合、上記の栄養を偏ることなく摂取できるのがポイントです。3食の食事でしっかりと免疫力を高める栄養を摂取できるため、病気に負けない強い体づくりができるのです。
納豆と新型コロナウィルスの関係
ヴィーガンが多く摂る食材のなかに大豆があります。なかでも納豆は日本人に馴染みの深い大豆食品です。
新型コロナウィルスが蔓延したころ、納豆が品薄状態になりました。これは「納豆はコロナに効く」という不確かな情報がSNSで拡散したためです。後日、全国納豆協同組合連合会はこの信ぴょう性を残念ながら拒否しました。
しかし、過去には国立がん研究センターが「納豆の摂取量が多いほど循環器疾患死亡リスクが低い(約10%)」と発表したこともあり、納豆は数ある食品のなかでも健康に役立つことに期待できます。
イソフラボンやカルシウム、タンパク質や食物繊維が豊富な納豆は、私たちのホルモンバランスや腸内環境を整え、免疫力をアップさせてくれる食品です。食べたからといって直接コロナを防ぐことはできないものの、免疫力のある体作りをサポートすることはできるでしょう。
まとめ
感染症の原因であるウィルスは、人間が誕生する前から地球上に存在していました。その生命力は強く、人がワクチンを作りだすと変異して新たな病気を作りだすため、感染症と人間の戦いは終わることがありません。
ただ、狂牛病の例のように、人間が食べるための畜肉を畜肉で育ててるといったことを続けてしまうと、食肉汚染はさらに深刻化し、さらなる病気も生まれかねないでしょう。
絶対に肉を食べるなとは言わないものの、人間は自分たちの食生活を見直す必要があります。好き勝手に動物を食べる行為が、病原菌を生み出す原因になっていることを忘れてはならないのです。
人気レシピランキング