マーガリンやショートニング、イーストや乳製品・卵といった動物性食材を一切使用せず、100％北海道産の小麦と自家製酵母等植物性材料のみで作られたヴィーガンパンを提供する「huluta（ハルタ）」さん。

お店は地下鉄東西線・西18丁目駅と円山公園駅のちょうど中間あたり（いずれの駅からも徒歩5分程度）にあります。訪れた日はあいにくの吹雪模様でしたが、3人ほど入ればぎゅうぎゅうになってしまうほどのコンパクトな店内にはひっきりなしにお客さんが出入りしています。

開店直後にお邪魔したのでたくさんの美味しそうなパンたちが棚に勢揃いで出迎えてくれました。

焼きあがって間もないパンも多いのでしょう、香ばしい小麦の薫りが店内に広がっていて心地よく鼻をくすぐります。

なお、お店入口には「香水等できつい匂いのする方は入店をご遠慮ください」との旨の注意書きがあります。提供するパンへの繊細な愛情と品質管理に対する意識の高さに感服です。

どれもこれも美味しそうなパンたちの中から悩みに悩みつつ今回選んだのは

・ハード系から「いちじくとくるみのパン（税込400円）」

小麦感あふれるもちもちの生地とつぶつぶのイチジク、ギュッとしたくるみの食感が素晴らしいバランスです。そして特筆すべきは皮の部分のカリカリ感と香ばしさ！　秀逸です。

いかにも赤ワインに合いそうなオーラが出ていたので合わせてみましたが、最高のマッチングでした！

この他にいただいたのは、フレッシュさ際立つ自家製トマトソースを使用した「トマトソースのフォカッチャ（税込194円）」と

甜菜糖を使用した自家製チョコクリームの優しい甘さがうれしいふんわりもっちりの「チョコクリームパン（税込194円）」でした。

厳選された小麦に由来する生地の風味の豊かさや、塩分控えめ（＝市販のパン比－20％とのこと）の穏やかな味わいは言わずもがななのですが、いずれのパンにも共通していると感じたのは使用している果実やソース、クリームの分量・存在感が生地のデリケートな風味を邪魔しない絶妙な均衡を保っていることです。主役はあくまでパンであって、中身は主役を引き立てるためにこそ存在しているのでしょう。

ヴィーガンにかけるお店の強い気持ちとこだわりがたっぷり詰まった珠玉のパンたち。ヴィーガンに興味がある方はもちろん、良質でおいしいパンに目がない方にも是非とも足を運んでみていただきたいお店です。