コーヒーや緑茶はダメ?マクロビオティックが推奨する飲み物とは

夏は氷を入れた冷たいドリンク、冬はホットなコーヒーや紅茶を愛飲している人はたくさんいます。しかし、マクロビ的にはどうなのでしょうか。

食べ物だけではなく、飲み物にもマクロビオティックの考え方があります。独特な飲み物から簡単に取り入れられるものまでありますので、今回いくつかご紹介しましょう。

マクロビオティックではあまり水分を摂りません

マクロビオティックでは、たとえ夏でもガブガブ水分を摂ることを良しとしていません。

それは何故でしょうか。 

水分をたっぷり摂るのは欧米の考え方

「1日1~2リットルの水分を摂る」というのは、日本に元々あった考え方ではありません。近年アメリカのワークアウトや美容が日本で注目を浴びた際、女優やモデルがそうした考えをしていることが伝わり、日本でも新常識として定着したのです。今では、1日2.5リットルは必要、と主張する人もいます。

しかし欧米人が水分をよく摂るのは、ダイエット以前に日本とは違った環境で生活しているからです。

2017年のデータになりますが、日本の年間降水量は世界で48位と、世界的に多い訳ではありません。しかし上位の国はアフリカや東南アジアなどが主で、欧米ではアイスランドが37位、次がスイスの56位、イギリスの74位です。アメリカに至っては112位と、国土が日本の26倍も広い国で日本の半分以下の雨しか降っておらず、空気が乾燥しているのです。

そんな環境では、全身から蒸発する水分量は日本よりはるかに多くなります。さらに、欧米人の肌は日本人に比べると保水・保湿力が少ないといわれており、水分をたっぷり摂らないと肌がボロボロになってしまいます。そんな環境で生きている彼らだからこそ、大量の水分が必要なのです。

日本人には大量の水分は不要?

日本は季節や地域によって差はあるものの、欧米に比べると湿度が高めです。しかも肌のキメが細かいため水分が蒸発しにくい体質といえます。さらに、尿は体温より高く、排尿する時に一時的にですが体温が下がります。

そうしたことから、マクロビオティックでは日本人が水分を摂り過ぎることは良くないと考えているのです。

さらに言うと、尿にはナトリウムも含まれています。日本人の1日の排尿回数は欧米人の2倍といわれており、それだけナトリウムが不足しがちになります。それに対し、欧米人は角質層の水分は蒸発しますが発汗量は少なく尿も少量なので、ナトリウムが体内に留まりやすく、体内の塩分濃度が濃くなります。

そのため、日本人のためのマクロビオティックでは塩分を多めに、逆に欧米人のためのマクロビでは塩分を少なめに摂るよう指導しているのです。

初期のマクロビオティック「玄米正食」では

「マクロビオティック」というのはヨーロッパで広まった時についた名称で、元々は「玄米正食」といい、昭和の初期に大沢如一氏によって考案されたものです。彼は、日本人はできるだけ水分量を制限するよう訴えていました。

彼は、以下のように述べています。

・排尿回数は男性なら1日3回、女性なら2回までであれば、玄米正食の効果はより早く強くなる

・活動的ではないのに水分摂取量が多いと、寒がり、臆病、虚弱体質になる

・水分を摂り過ぎると腎臓が麻痺してしまう

これは、米や野菜が主体の食事を摂っていればそれで必要な水分は摂れるはずであり、水は陰性なので飲み過ぎると身体が陰性に傾いてしまうからです。また、水分をろ過するために腎臓がたえず働き続けなくてはいけなくなるため、腎臓病に罹りやすくなる、と主張しています。

この考え方はあくまで昭和初期の頃のもので、当時と今では環境が大きく変化しています。そのため、この言葉を鵜呑みにする必要はありません。

しかし、「水分を1日2リットル」というのはあくまで空気が乾燥した地域に住み、体質的にも水分が蒸発しやすい欧米人に適したものです。肉体を使うハードな仕事やスポーツ選手以外のほとんどの日本人には、多すぎるというのがマクロビの考えなのです。

マクロビオティックの飲み物の考え方

マクロビオティックでは、食べ物だけでなく飲み物にも陰陽を当てはめます。水分量を減らせというのは前述の通り、ほとんどすべての飲み物が陰性であり、身体を冷やしたり腎臓に負担をかけたりするからです。温めて飲めば多少陽性になるものの、本質は変わりません。

ここではざっくりと、飲み物の陰陽について説明しましょう。

身体を冷やす「陰性」の飲み物

水分はほとんどが陰性とされていますが、特に以下の特徴を持っているものは陰性度が高くなります。

・砂糖や甘味料が含まれているもの(コーラ、サイダーなど)

・冷たいもの

・南国で採れたもの(フルーツジュースなど)

・添加物が多いもの

・新芽を使用したもの(緑茶など)

・麦を含むもの(麦茶)

・アルコール

これらは、たとえ温めて飲んでも身体を冷やす作用が若干弱まる程度で、陰性です。夏に緑茶や麦茶を飲むのは理にかなっているので良いのですが、それ以外のものは出来るだけ控えましょう。

また、冷蔵庫で冷やしたり氷を入れたりして飲むのもあまり良くありません。特に夏は喉越しが良いため飲み過ぎてしまい、体調を崩しやすくなるのです。

 

身体を温める「陽性」の飲み物

マクロビオティックでは水分そのものが陰性と考えるので、身体を温める作用がある飲み物はあまりありません。現在、マクロビアンが一般的に飲む飲料で最も陽性なのは、タンポポの根から作られたタンポポコーヒーです。

病気治療のために使われる陽性の飲み物には穀物コーヒーの「ヤンノー」とレンコンから作られた「コーレン」がありますが、一般的ではありません。

また、「梅醤番茶」という、梅干しと醤油、生姜を三年番茶で割った飲み物があります。これを最もお勧めと紹介しているサイトもありますが、梅醤番茶は常飲するものではなく、陰性度が強い人や風邪を引いた時に飲むものです。もちろん、美味しいと感じる場合は塩分が不足して疲労が貯まっている証拠なので飲んで良いのですが、無理に飲む必要はありません。

「中庸」の飲み物

マクロビアンが最も良く飲むのが、中庸の飲み物です。

・三年番茶

・はぶ茶

・よもぎ茶

・紅茶

・くず湯

この中でも最も愛飲されているのが、三年番茶です。三年以上育った茶葉や茎の部分なので陽性度が強くなっています。また熟成させているので、タンニンやカフェインもほとんど含まれていません。夏は常温で、冬は温めて飲むと良いでしょう。

なお、ハーブティーはほとんどが海外の植物であることから、マクロビオティックでは常飲を勧めてはいません。しかし、葉自体は陰性でも乾燥させることで中庸に近づいており、香りを楽しんだり精神安定のために利用したりすることは問題ありません。

まとめ

マクロビオティックでは飲み物を否定している訳ではありませんが、摂り過ぎは良くないとされています。だからこそ、自分が美味しいと感じる飲み物を見つけ、味わって飲みましょう。

 

関連記事