リバース60は利用を希望しても審査落ちするケースがあります。審査落ちする理由は、安定した収入がない、ほかにローンがあるといったことが原因です。
この記事では、リバース60で審査落ちしてしまう主な理由を3選紹介しつつ、審査に通るための条件も紹介します。ただしリバース60は将来的に返済が必要な借金なため、ケースによっては向いていない人もいます。この記事を参考に、リバース60の利用が本当に相応しいか検討してください。
リバース60で審査落ちする3つの理由
リバース60は、60歳以上の高齢者が自宅を担保にして老後の資金などを調達する仕組みです。毎月の返済は利息のみなため、無理のないプランが立てられます。
しかしリバース60は利用条件をクリアしないと利用できません。次に紹介する3つに当てはまってしまう場合、審査に通るのは難しいです。
1. 安定した収入がなく将来的にも見込めない
リバース60では、安定した収入がないと審査を通るのは難しいです。
リバース60は老後資金を必要とするシニア向け商品です。そのため高収入である必要はないものの、年金など安定した収入がないと融資を受けることはできません。収入の安定性があったほうが、返済能力が認められます。
現在安定した収入がなく、将来的にも収入の見込みがないと、将来返済が滞る恐れがあり、審査に落ちる可能性が高くなります。
2. 担保の不動産が資産として魅力的でない
リバース60では、担保の不動産が資産として魅力的でない場合、審査に落ちるリスクがあります。
不動産の価値が低い物件とは?
具体例 | 説明 |
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需要が低い立地に物件がある | 不動産が需要の低い地域に位置していたり、周囲の環境が魅力的でない場合、不動産の価値が低下し融資を受けられない。 |
建物が老朽化している | 不動産の建物が古く、設備や構造が古臭くなっていたり、修繕や改装が不十分な場合、価値が低く見積もられてしまう。 |
不動産市場の動向も影響する | 不動産市場全体が低迷している場合、不動産の価値が低下し、担保価値が減少するのが考えられる。 |
修繕やメンテナンスが不足している | 不動産の定期的な修繕やメンテナンスが怠られ、管理状態が良くない場合、価値が低くなる。 |
反対に物件が都市部エリアにあったり、駅から近いような場所だったりすると、評価額は上がります。しかし一般的に需要の低い建物の場合、リバース60を利用できないケースもあります。
3. 他のローンや借金があり返済に見通しが立たない
リバースモーゲージの審査でほかのローンや借金が返済に支障をきたしている場合、審査に落ちる可能性があります。
ほかのローンや借金が返済に支障をきたす例とは
状況 | 説明 |
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高額な住宅ローンの返済がまだ残っている | 多額の住宅ローンがあり、返済に負担がかかっている場合、新たなリバースモーゲージの返済は難しいと判断されてしまう |
クレジットカードの未払い残高がある | クレジットカードの未払い残高が多く、返済計画が立てられていない場合、信用情報に悪影響を及ぼし、審査に影響を与える |
ほかの借金の返済遅延 | ほかのローンや借金の返済が遅延している場合、返済能力に不安が生じるとされ、審査落ちする可能性が高い |
住宅ローンの残高が多く、カードの借入などがある場合、返済能力が不安定と判断されされます。その結果リバース60の審査に通過しづらくなります。返済計画が明確でない、またはほかの債務が返済期限を遅延させている場合は、リバース60の利用は難しいでしょう。
リバース60で審査落ちしたくない!審査に通りやすくなる条件を3つ紹介
これからリバース60の利用を考えているなら、審査はしっかり通過したいものです。ここからは、リバース60の審査に通りやすくなる3つのポイントを紹介します。
1. 定職に就いていたり年金収入が見込める
リバースモーゲージの審査に通りやすい人は、定職に就いていたり確実な年金収入がある人です。この条件を満たすと、ほとんどの場合返済能力があると判断されます。
収入が見込める場合の例
具体例 | 説明 |
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年金受給者である | 定年を迎えた後に受給する年金収入がある場合、安定した収入源があるとみなされる |
長期雇用者である | 長期にわたり同じ企業で勤務しており、安定した収入が見込める場合、返済能力が高いと見なされる |
自営業やパートとして働いている | 専業主婦・主夫であっても、パートタイムの仕事や自営業を営んでおり、安定した収入がある場合は、返済能力が考慮される |
定年後も定職に就いていたり、年金収入が見込める場合は、安定した収入があると判断されます。さらに定年後の年金受給や長期雇用、専業主婦・主夫でもパートなどの収入がある場合、返済能力があると見なされ、審査に通過しやすくなります。
2. 1,500万円以上の価値がある不動産を持っている
リバース60の審査において、1,500万円以上の価値がある不動産を持っていると有利です。1,500万円以上の価値がある不動産がある場合、それがリバース60の担保として有力な資産と見なされ、審査が通りやすくなります。
リバース60の中には、担保になる物件の評価額が決められているケースも多く、戸建ての場合は1000万円以上といった条件が多いです。そのため1,500万円以上の不動産があったほうが、審査はスムーズに通りやすくなるでしょう。
3. ローンや他の借金がなく資金繰りに余裕がある
リバース60の審査では、ローンやほかの借金がなく、資金繰りに余裕がある人が通りやすいです。
資金繰りに余裕がある事例とは
状況 | 説明 |
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住宅ローンが完済している | 住宅ローンを完済しており、ほかに返済中の借金がない場合は、資金繰りに余裕があると見なされる |
クレジットカードの未払いや借り入れがない | クレジットカードは問題なく使えており、常に借金がない状態を保っている場合、資金繰りに余裕があると判断される |
収入と支出のバランスがいい | 収入と支出のバランスが良く、生活費や貯蓄に余裕があるのを示したほうが、返済能力が高いと見なされる |
ローンやほかの借金がなく、資金繰りに余裕がある場合、審査に通りやすくなります。リバース60の利用を検討する場合は、住宅ローンの返済を優先的に行い、クレジットカードをはじめとした借り入れは控えたほうがいいでしょう。
審査をするために絶対に満たさなければいけない条件も
このように、リバース60の審査を通過するには、年金受給者であったり、ほかに借り入れがない、といった条件をクリアする必要があります。また、リバース60を利用するには、絶対に満たさなくてはならない条件もあります。ここからは、その最低限の条件である3項目を紹介します。
日本国籍の60歳以上であること
リバース60を利用できるのは「日本国籍で60歳以上の人」です。この条件を満たしていないと利用はできません。
ちなみにリバース60には借入時に年齢の上限はありません。一般的には難しいとされている80歳以上のローンでも、リバース60であれば利用できます。
相続人に同意が取れていること
リ・バース60の申し込みには相続人の同意が必要です。これは契約者の死後に起こりうる潜在的なトラブルを未然に防ぐためです。
リバース60でなぜ相続人の同意が必要なのか?
理由 | 内容 |
---|---|
相続人の死後に起こりえるトラブルを回避するため | 相続人の同意があれば、契約者の死後に起こりうる潜在的な問題を未然に防げる |
財産分配の円滑化を図るため | 相続人の同意を得ることで、借入金がマイナスの財産として扱われる可能性や、相続人間の対立を回避できる |
法的な保護のため | 相続人の同意は、法的な側面からも契約の透明性を保ち、トラブルの発生を防止できる |
法的なリスクを回避するため | 同意を得ることで、法的なリスクを低減し、遺産の取り扱いに関する問題を未然に防げる |
相続人の同意を得ることは、リバース60の審査で重要なステップです。仮に相続人の同意が得られない場合、リバース60の利用は難しいでしょう。
使用用途が住宅に関わるものであること
リバース60は使用用途が決められており、生活費に当てることはできません。
リバース60における使用用途は以下の5つに限定されています。
- 本人の居住住宅の建設または購入資金
- 子供と同居するときなど居住住宅の取得資金
- 住宅のリフォーム資金
- サービス付き高齢者向け住宅への入居一時金
- 住宅ローンの借り換え資金
あくまで住宅に関わる資金用途が条件であり、生活資金や投資などには利用できないことを覚えておきましょう。
リバース60の審査が厳しそうな人はリアルエステートのリースバックも検討しよう
このように、リバース60は手軽に利用できそうに見えて厳しい審査があります。利用したくても審査に通らないケースは多く、金融機関によってはさらなる厳しい審査条件もあるのです。
リバース60の審査に不安がある人は「リースバック」を検討しましょう。リースバックとは、自宅やアパートなどの所有している不動産を不動産会社や金融機関などに売却し、売却後は賃料を払ってその物件をそのまま利用できるサービスです。不動産の「売却」と「賃貸」を組み合わせた仕組みであり、まとまった資金調達と引越しの手間を省けます。リバース60とは異なり、生活費や老後の資金としても利用できます。
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