美容針とも呼ばれるマイクロニードルは、目に見えないほどの針を使うパッチとあって、安全性が気になるところです。果たしてマイクロニードルに危険性はないのでしょうか。
結論からいうと、マイクロニードルの危険性は低いです。マイクロニードルはほぼ痛みがなく、衛生的に使えます。
この記事ではなぜマイクロニードルは安全なのか、そして針を使う美容医療との違いも紹介します。これからマイクロニードルを検討している人や、スキンケアに興味がある人はぜひ参考にしてください。
マイクロニードルの危険性が低い理由を2つ紹介
マイクロニードルはその名のとおり、目に見えないほどの小さな針を使い、シート状に加工してある美容アイテムです。
針を使うとなるとやや危険性がありそうなイメージですが、実際は安全性が高いです。ここからは、なぜマイクロニードルの危険性が低いかを2つ解説します。
1. 針自体が美容成分でできているため
マイクロニードルの針は製品によって異なるものの、多くは「生体内溶解性ポリマー」と「美容成分の混合物」で構成されています。
つまり一般的な針とは異なり、金属を直接肌に刺すことはないため安全性は高いです。
針の素材 | 生体内溶解性ポリマーと美容成分の混合物 |
なぜ安全性が高いか | 針自体が皮膚内部で徐々に溶解し、美容成分を放出するため |
期待できる効果 | 小じわ対策、肌のハリを与えるなど |
マイクロニードルの素材である生体内溶解性ポリマーは、基本的に体内で安全に溶解します。マイクロニードルを皮膚に刺すと時間と共に徐々に溶け出し、美肌成分を含む針自体が肌に溶けていきます。
これにより美容成分が角層まで浸透し、美肌作用に期待できます。針の突起は目に見えないほど小さいため、痛みを感じることはほとんどありません。
2. 針が短く血管まで届く心配がないため
マイクロニードルは医療で使われる注射のような長い針ではなく、非常に短い針を使用しています。そのため使用時には血管まで届かず、出血や痛みの心配はありません。
そもそもマイクロニードルは、極小の針形状の集合体を皮膚に貼り付け、針の先端から美容成分を皮膚内に浸透させるものです。
一般的に販売されている美容用途のマイクロニードルは、皮膚の表面にある「厚さ20マイクロメートルほどの角質層を超えてはならない」というルールにしたがって製造されています。
20マイクロメートル以下の針では、肌に貼っても針が血管に到達することはなく、出血や痛みの心配はありません。
安全性の高い製品だからこそ、ドラッグストアやネット通販でも気軽に購入できます。
マイクロニードルで痛みを感じる人は少ない
マイクロニードルで痛みを感じる人は少ないです。
マイクロニードルの痛みが少ない理由
理由 | 内容 |
---|---|
針が非常に細いため | マイクロニードルは非常に細く、ミクロン単位の太さ。細い針は皮膚の痛点に当たりにくいため、痛みを感じにくい |
針の長さが短いため | マイクロニードルの針は短く、皮膚の深部にある痛点に到達しない。浅い部分にしか刺さらないよう設計されているため痛みを感じにくい |
針の形状による影響 | 多くのマイクロニードルは針先が尖っておらず平らになっており、痛みを感じにくいよう設計されている |
刺激が少ないため | 金属製の長い針を使用しないため、皮膚に刺さる際の刺激が少なく、痛みを感じにくい |
マイクロニードルは非常に細く短い針を使用しているため、基本的に痛みを感じることは少ないです。
蚊に刺されたときに痛みを感じない理由は、蚊の針の太さが60〜80マイクロメートルと非常に細いからです。
これと同じようにマイクロニードルの針もミクロン単位の非常に細い針であるため、痛みを感じる肌の痛点に当たることは少ないでしょう。
仮に刺激を感じたとしてもチクチクする程度なため、マイクロニードルを貼ったまま眠ることも可能なほどです。
マイクロニードル美容液と針を使う美容医療との異なる点
針を使用する美容といえば、マイクロニードルのほかにも「美容医療施術」があります。
針を使用する美容医療施術の一例
名称 | 施術内容 |
---|---|
ダーマペン | 極細針がついたペン型の医療機器で皮ふに小さな穴をあけ、肌の自己再生を促す施術 |
フラクショナルレーザー | 肌にドット状にごく小さな穴をあけ、ニキビ跡やこじわなどにアプローチする施術 |
ポテンツァ | マイクロニードルで皮ふ表面に小さな穴をあけ、自己再生を促す。真皮層まで薬剤を届ける施術方法もある |
いずれの施術もセルフケアでは難しい肌トラブルを改善する効果があります。しかし美容医療施術の場合どの施術も基本的に痛みは強く、麻酔を施すことが多いです。
その点マイクロニードルは痛みを感じにくいため、麻酔の必要はありません。痛みやダウンタイムを心配することなく、自身で手軽に試せることがメリットです。
またマイクロニードルと針を使う美容医療は、このほかにも以下の3つの異なる点があります。
使い切りで衛生面の心配がない
マイクロニードルは1回使い切りの美容アイテムです。そのため衛生面での心配がなく安心して利用できます。
美容医療で扱う針も1回使用した後は使えませんが、残念ながら器具の使いまわしトラブルがないとはいえません。
2016年には美容大国である韓国で、コレラとC型肝炎が蔓延しました。その理由は「使い捨て注射器の使い回し」が原因といわれています。
美容医療の場合、安全な施術が行われるかどうかは医師を信用するしかありません。
安全性の高い日本の美容医療でさえ、あまりにも安価な施術は残った薬剤を別の患者に使いまわすケースもあるといわれています。
その点マイクロニードルであれば1回につき1シートの使い切りのため、衛生面で安心です。
目の下のたるみにも気軽に利用できる
マイクロニードルには目の下のたるみにアプローチするアイテムが多いです。気になる目元のたるみにシートを貼るのみで、気軽にハリをアップする効果に期待できます。
美容医療はたるみを改善させる効果があるものの、目の下に針を刺す施術が多く、痛みと恐怖を感じてしまう人も多いです。
その点マイクロニードルパッチであれば、痛みを感じにくいニードルを肌に刺し、角質層まで整肌成分を浸透させられます。
美容医療施術のような怖さや痛みはなく、気軽に使える点が嬉しいメリットです。
価格が安く続けやすい
マイクロニードルのメリットは、美容医療施術に比べ価格がお得なことです。下表は目の下のたるみに有効とされるダーマペン施術と、マイクロニードルの価格を比較したものです。
名称 | 1回あたりの平均価格 |
---|---|
ダーマペン 1回 | 15,000円~20,000円程度が目安 |
マイクロニードル 2回セット | 1,000~3,000円程度が目安 |
上記でわかる通り、マイクロニードルの価格はダーマペンよりも非常に安価です。
しかもダーマペンで効果を出す場合は5回程度の施術が必要であり、トータルコストは10万円程度必要なことが多いでしょう。
その点マイクロニードルはコストをかけず試せるため、価格を抑えてすこやかな肌を目指したい人にも推奨できます。
マイクロニードルを上手に使って最適な肌ケアを目指そう
マイクロニードルは、目に見えないほど小さな針を使って美容成分を皮膚内に届ける美容アイテムです。正しく使用することで小じわ対策や肌のハリ向上などの効果に期待できます。
またマイクロニードルは非常に短い針を使用しており、皮膚の角質層を超えないように設計されています。そのため安全性が高く、美容医療のような出血や痛みの心配がありません。
さらにマイクロニードルは1回使い切りのため、衛生面でも安心です。美容医療でまれに起こる、器具や薬剤の使いまわしトラブルなどの心配もありません。
価格も美容医療に比べるとかなりお得なため、気軽に試せることもメリットです。目元のたるみやほうれい線のお悩み、肌にハリを与えたい人は、ぜひ一度マイクロニードルを試してみましょう。