外壁塗装をしたいけれど、相場の価格がわからないとの声は多いです。180万円掛かったという人もいれば、100万円以下で済んだとの話もあり、気になるところです。
外壁塗装の相場金額は、坪数と塗装面積で変わります。この記事では外壁塗装の費用が決まる8つの条件について紹介します。適正価格を知らないと損をすることも多いので、これから外壁塗装を検討している人はぜひ参考にしてください。
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外壁塗装の相場は坪数と塗装面積で異なる
戸建て住宅の外壁塗装の費用は、塗装面積や塗料の種類、作業内容などによって異なります。下表は、一般的な目安の塗装面積における費用です。
坪数 | 概算塗装面積 | 相場金額 |
---|---|---|
20坪 | 80㎡ | 約40~120万円 |
30坪 | 119㎡ | 約60~140万円 |
40坪 | 158㎡ | 約80~150万円 |
50坪 | 198㎡ | 約120~180万円 |
60坪 | 238㎡ | 約120~200万円 |
上記の金額はあくまで参考価格であり、実際の見積りには現地調査が必要です。それでも、おおよその目安として参考にしておくといいでしょう。例えば、30坪の家の外壁塗装で200万円と言われたら、それは平均的な価格を大きく上回っているため怪しいです。
ただし、外壁塗装には足場代や人件費なども掛かるため、最低でも60万円は掛かると覚えておきましょう。
一戸建ての外壁塗装金額が大きく異なる条件は8つ
戸建ての外壁塗装における価格は、状況によって変動が大きく、一概にいくらとは言えません。外壁塗装の価格は、次に紹介する8つの条件によって決まります。自身の家の状況と照らし合わせ、どの程度の予算になるか考えて行きましょう。
1. 坪数や建物の階数
戸建ての外壁塗装の価格は、坪数や建物の階数によって異なります。
まず建物の塗装する面積が広いほど価格は上がります。1坪=約3.3平方メートルなため、坪数が増えると塗る面積はかなり広くなり、塗装に必要な材料や作業量も多くなります。
そして、建物の階数も価格に影響を与えます。一般的に1階建ての平屋より、2階建ての家のほうが価格は高いです。理由は、2階建て以上の建物のほうが、上層階の外壁へのアクセスが難しくなるため、足場の設置や塗装作業に追加費用がかかるからです。そのため、3階建てのような階数が多い家ほど、外壁塗装は高額になる傾向があります。
2. 外壁の種類と材質や工法
外壁は家によってその種類が異なります。日本の住宅の場合、おおまかに下表のような4つの外壁種類にわかれます。
外壁の種類 | 特徴 | 外壁塗装のコスト |
---|---|---|
窯業系サイディング | セメントと繊維質を混ぜ合わた板。日本の住宅の多くで使われている | 比較的安いが、シーリング材のメンテナンスが必要 |
モルタル外壁 | 水とセメントと砂を混ぜ合わせた素材。一昔前の住宅で多く使われていた | 塗料を多く使うため高くなる。ひび割れを防止する必要もある |
金属サイディング | 金属板と断熱効果のある裏打材によって構成された外壁材。ひび割れのリスクが少ない | 耐用年数が長いためトータルコストは安い。ただし定期的なメンテナンスは必要 |
ALC外壁 | コンクリートの1種であり、軽く遮音性に優れている。高層ビルにも使われている | 耐用年数は50年以上なため塗装の必要はほぼない。しかしメンテナンスをしないとひび割れが起きるケースも |
現在の住宅の多くは窯業系サイディングですが、少し前まではモルタル外壁が主流でした。モルタル外壁は塗装前に下地処理が必要であり、塗料の吸い込みが多いです。耐用年数も低い上に外壁塗装下地処理や塗料の使用量が増えるため、塗装の価格は高くなります。
その一方、窯業系サイディングや金属サイディング、ALC外壁には耐久性があり、メンテナンスが比較的容易です。ただし数年おきのメンテナンスは必要であり、外壁塗装が不要ということではありません。外壁塗装は、使われている外壁の種類や材質、工法に適した工事が必要です。
3. 塗料のグレードや色の数
塗料の選択は外壁塗装の重要な要素です。単純に安い塗料のみで選ぶものではありません。下表は主な塗料の特徴と価格です。
塗料の種類 | 特徴 | 単価 |
---|---|---|
ウレタン塗料 | コンクリートやモルタルなどに最適。コスパに優れる | 1,700~2,200円/㎡ |
シリコン塗料 | 雨や泥、ホコリや車の排気ガスなどの汚れに強い。 | 2,300~3,000円/㎡ |
フッ素塗料 | 耐候性、耐溶剤性、耐熱性、撥水性などに優れている。フライパンなどにも活用されている | 3,800~4,800円/㎡ |
無機塗料 | 親水性に優れ、汚れが付きにくい。超高耐久の塗料 | 4,500~5,500円/㎡ |
塗料の価格が高いほど耐用年数も上がるため、安い塗料を選べばいいわけではありません。塗料は外壁の材質や状態、気候条件や予算などを考慮するのが重要です。
また、塗装は使う色が増えれば増えるほど一般的に価格も上がります。例えば2階部分の色を変えたいなど、特定のデザインにこだわる場合は、余分に予算を考慮する必要があります。
4. 同時に行う他の工事数
外壁塗装には、壁のみでなく屋根や他の箇所も塗装するケースがあります。付帯物が増えるとその分塗装の価格も上昇します。
外壁塗装のときに同時塗装をすることが多い付帯物
雨樋、雨戸・戸袋、シャッターボックス、水切り、換気フードなど
例えば窓が多く、雨戸・戸袋やシャッターボックスが多い家では、外壁の塗装面積は減りつつも、付帯塗装費用が高くなります。付帯物の数や塗装の手間によって価格は変わるので注意しましょう。
また、壁塗装と屋根塗装を同時に行う家は多いです。工事費用は高額になりますが、複数の部位を同時に処理できるため、追加の手間や人件費は抑えられます。同時に工事をしたほうが、外壁と屋根を別で塗装するよりトータルコスは抑えられるため、屋根の劣化が気になる場合は検討するといいでしょう。
5. 建物の劣化状態
外壁塗装は、劣化が進んでいると価格が上昇します。
外壁の劣化が進んでいる状態とは?
状態 | 具体的な症状 |
---|---|
カビやコケ、藻が発生している | 白い外壁に緑色のコケが目立つ。見た目が悪いのみでなく、臭いや床が滑りやすくなる |
幅0.3mm以上のひび割れ | 0.3mm以上のひび割れは、コーキング材では対応できない。放置すると雨漏りの原因になる |
油膜の剥がれ | 外壁がはがれ、防水機能が衰えている状態 |
サビの発生、外壁の欠け | 塗装をせず20年ほど経過した家に多い。張替えが必要になるケースも |
上記のように劣化が進んだ外壁は、剥がれやひび割れなどの問題があります。塗装を行う前に下地処理が必要となり、下地処理に要する手間や材料が増えるため、価格は上がります。外壁塗装はこのような状態になる前に施工することが大切です。
6. 家の立地している場所
外壁塗装は、家の立地場所によっても異なります。
塗装費用が高額になる家の立地場所は?
- 台風が多い豪雨地帯
- 寒暖差の激しい地域
- 海が近い場所
- 工場や高速道路が近い場所
これらの場所は、常に外壁がダメージにさらされるため、特殊な塗料が使われることが多く、費用は高い傾向にあります。
また、家同士が密接しているなど、足場が組みにくい家も追加費用が取られます。家が立つ環境によっても外壁塗装の費用は異なります。
7. 業者の種類
外壁塗装の価格は、依頼する業者によっても異なります。業者の種類は下表のように大きく分けて3つです。
業者のタイプ | 特徴 |
---|---|
大手工務店 | ブランドイメージや信頼性があり、大規模なプロジェクトに対応している。ただし下請け業者に施工を委託し、仲介業者のマージンが上乗せされる場合が多い |
大手塗装会社 | 専門的な知識や技術を持ち、高品質な施工を提供できる。ただしこちらも下請け業者に施工を委託し、マージンが上乗せされる |
地元密着型の塗装業者 | 地域に根付いた信頼性やアフターサービスに力を入れている。 直接施工を行うため、中間マージンはない |
大手工務店や大手塗装会社は、ブランドイメージがあり高品質な施工に優れています。しかし広告宣伝費を取られる上、仲介業者のマージンが上乗せされている場合が多いです。その一方、地元密着型の塗装業者は直接施工できるため、価格は安い傾向にあります。施工の際は複数の業者から相見積もりを取り、価格や施工品質などを検討しましょう。
8. 依頼する時期
外壁塗装の価格は、依頼する時期によっても異なります。
一般的に春と秋は外壁塗装に適した時期であり、塗料の密着性が高いです。しかし多くの家で需要が高まるシーズンなため、値段交渉は難しいです。
その一方、塗料が密着しにくい梅雨や冬の時期は値段交渉の余地があります。しかし天候の影響で工期が延びるケースもあり、注意が必要です。
あなたの家の適正価格を知るためには相見積もりが必須
相見積もりは、外壁塗装を依頼する際に重要です。外壁塗装をする際は1社だけ見積もりを依頼するのではなく、複数の業者から見積もりを取りましょう。それぞれの内容を業者ごとに比較することで、価格やサービスをより明確に把握できます。
相見積もりで同じ作業を比較するとわかりやすい
相見積もりを依頼したら、下表のポイントを比較しましょう。
比較項目 | 内容 |
---|---|
作業内容 | 塗装の範囲、下地処理の内容、下塗り・中塗り・上塗りの回数など |
使用する塗料 | 塗料の種類、ブランド、塗料の耐久性や特性など |
付帯作業がどこまで含まれるか | 雨樋や換気扇フードなど、付帯物の塗装や修繕作業はどこまで含まれているか |
施工期間 | 作業の予定期間や工程の説明 |
保証内容 | 施工後の保証期間や保証内容は明示されているか |
料金 | 総額や内訳、追加料金の有無 |
相見積もりを行う際には、要望や質問を業者に伝えることも大切です。その上で返事が適切かどうかを見極め、それぞれの見積もりが同じ作業範囲や条件でどのように異なるか比較しましょう。これにより、客観的な判断ができる上、後々のトラブルを避けることにもつながります。
無料で相見積もりが簡単にできるサービスを検討しよう
外壁塗装の費用は、今回紹介した8つの条件によって変わります。今回の条件を知っておけば、外壁塗装の費用を賢く抑えることもできるでしょう。
また外壁塗装を検討する際には、複数の業者から無料で見積もりができるサービスを使いましょう。相見積もりは、異なる業者の提案や価格を簡単に比較し、自宅にとって最適な業者を選べます。各業者の作業内容や使用する塗料、料金、保証内容など細かい点も比較できる上、信頼性のある業者はどこか判断もできます。予算を抑えて適正な塗装をするためにも、ぜひ相見積もりで自身に合う業者を選んでください。
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