一戸建ての浄化槽設置費用は80～200万が目安！維持費用もかかることに注意しよう

戸建ての購入は、浄化槽の設置が必要になるケースがあります。一戸建ての浄化槽設置費用は80～200万であり、決して安い費用とは言えません。しかもこの金額は設置費用のみであり、設置したあとは維持費もかかる上、撤去する際にもお金がかかります。

この記事では、浄化槽を設置する際の金額や維持費、設置する際のポイントなどについて紹介します。浄化槽が必要な家を建てる人は、ぜひ参考にしてください。

一戸建ての浄化槽設置費用は80万～200万円が目安！維持費用もかかることに注意しよう

まずは浄化槽を設置する際に必要なコストを見てみましょう。

浄化槽サイズ	本体費用	工事費
5人槽	400,000円～600,000円	400,000円～600,000円
7人槽	500,000円～900,000円	500,000円～650,000円
10人槽	600,000円～1,300,000円	600,000円～700,000円

こうしてみると、浄化槽の設置は5人槽でも本体費用と工事費合わせて最低でも80万円掛かるのがわかります。

ちなみに浄化槽の設置はすべての新築住宅に義務付けられていることはありません。

浄化槽の設置が必要なケース：公共下水設備が整っていない場所に家を建てる場合

例えば東京の場合、ほとんど公共下水設備が備わっているため、浄化槽の工事を求められることは少ないです。しかし地方の市町村に居住する場合、公共下水設備が整っておらず、なおかつ過去に浄化槽が設置されていない土地も多いです。そのような土地に家を建てる場合、おのずと浄化槽の設置が必要になります。

浄化槽は清掃や保守点検にも費用がかかる！年間で約5万円が目安

浄化槽はメンテナンス費用も掛かります。一般的な浄化槽の維持費用は、年間で約5万円です。

浄化槽は定期的に清掃が必要であり、専門業者に依頼した上で約1年に1度行う必要があります。清掃費用だけでも約30,000円程度かかるのが一般的です。加えて、定期的な保守点検や水質検査も欠かせません。これらを合わせると、年間で約20,000円程度かかります。そのため、これらの作業の総費用を合わせると年間約50,000円です。業者によって多少価格は異なるものの、設置して以降もランニングコストが掛かるのを覚えておきましょう。

耐用年数は約30～50年とされるがメンテナンス費用も必要

浄化槽の耐用年数はおよそ30～50年です。一度設置すれば、その後二度と設置しなくても良いケースもあります。

しかし上記でも紹介したように、浄化槽は毎年メンテナンス費用が掛ります。

浄化槽　メンテナンス内容と費用の内訳

メンテナンス名称	内容	費用
清掃料	浄化槽内の沈殿物を除去し、掃除する。1年に1度は必要な作業	30,000円ほど
保守点検料	浄化槽に異常がないか点検し、必要に応じてメンテナンスをする。一般的に年3～4回実施する	15,000円ほど
法定検査料	浄化槽法で定められた水質検査のこと、年に1回必ず実施しなくてはならない。 検査費用は自治体ごとに異なる。	5,000円ほど
ブロアー電気料	微生物を繁殖させるために空気を送り込む装置のこと常時運転させるため、ブロアー電気料が掛る	電気代として20,000円ほど

浄化槽は設置して終わりというわけではありません。使い続ける以上ランニングコストが掛かります。それを踏まえると、浄化槽は設置のときになるべくコストを抑えるのも重要です。

浄化槽は撤去にも80～150万円程度の費用がかかる

そして浄化槽は撤去をする際にも費用が掛かります。

浄化槽を撤去しなくてはならないケース

• 住宅の解体工事をするとき
• 下水道設備に切り替えるとき
• 浄化槽を交換するとき
• 土地を売却するとき

浄化槽の撤去は、設置するときと同様程度の費用が掛かります。

浄化槽サイズ	撤去費用
5人槽	800,000円～1000,000円
7人槽	1,000,000円～1300,000円
10人槽	1,200,000円～1,500,000円

浄化槽は設置のみでなく、撤去する場合も高額な費用が掛かります。なぜこれほど高額なのか、それは浄化槽が大きな構造物であり、解体や撤去後の廃棄処分にコストが掛るからです。さらに撤去後には周辺環境への影響を抑えるため、専門処理や清掃が必要となります。そのため、平均的な5人槽でも、撤去には100万円ほど掛ってしまうのです。

過去には撤去費用を抑えようとして、浄化槽に汚泥が残ったまま埋めてしまったケースもありました。しかしこうした行為は不法投棄となり罰せられます。 もちろん浄化槽を適切に処理しないと土地の資産価値が低下するため、スムーズな売却もできなくなります。

自治体によっては設置や撤去に補助金が出るため活用しよう！

このように、浄化槽は設置も撤去も高額な費用が掛かります。家を建てるにはただですら高い費用が必要なため、なんとか安く済ませたい人もいるでしょう。

そのようなときは、浄化槽に関する自治体の補助がないかまず確認しましょう。例えば福岡県三潴郡の大木町では、浄化槽に関する補助金があります。補助金の申請に関する流れは以下の通りです。

大木町の場合は交付申請順に審査を行い、予算の範囲内で交付決定が行われています。

ただし補助金の多くは、予算に達すると締め切られるので注意が必要です。浄化槽の設置や撤去が決まっている場合は、依頼する業者に早めに連絡をして見積もりを取りましょう。また施工業者の中には、対象となる補助金を紹介してくれたり、申請を代わりに行ってくれるケースもあります。補助金の金額は自治体や状況によって異なるものの、30万円程度支給されることもあります。

浄化槽の種類は合併処理浄化槽が一般的

浄化槽には「単独処理浄化槽」と「合併処理浄化槽」の2種類があります。現在では「合併処理浄化槽」が一般的であり、単独処理浄化槽は原則として新設が禁止されています。

2つの浄化槽の違いを簡単に説明すると、下表にようになります。

特徴	単独処理浄化槽	合併処理浄化槽
処理対象	トイレの汚水のみ	トイレ・キッチン・お風呂など汚水全般
処理方法	汚水を処理し、側溝へ流す	全ての汚水をまとめて処理できる
環境影響	大きな環境汚染の可能性	環境汚染リスクが少ない
使用状況	現在はほぼ使用されていない	現代の住宅で主に使用される

単独処理浄化槽はトイレからの汚水しか処理できないため、キッチン、お風呂などの家庭からの排水は道路の側溝へと流されてしまいます。つまり単独処理浄化槽は環境への影響が大きいため、新設が禁止されている上、現在はほぼ使用されていません。

汲み取りから合併浄化槽への交換費用は80～200万円

浄化槽工事と同時に、汲み取り式トイレを水洗式に変えたいといった要望も多いです。こうした工事の場合、一般的な費用の目安は80万円から200万円程度です。ただし、具体的な価格は使用する機器や工事の複雑さ、家の立地状況などによって異なります。

工事期間については、通常は5日から10日ほどかかります。水洗式トイレへのリフォームには配管工事やトイレ設置、新たな配水設備の設置費用なども含まれます。また、近年のトイレはタンクレスなど機能性がついたものも多く、グレードが高くなればなるほど金額も上がるでしょう。

サイズや費用などが心配ならタウンライフリフォームを活用しよう

浄化槽の工事に不安がある人は、ぜひタウンライフリフォームに相談しましょう。

タウンライフリフォームは、無料かつ手軽にリフォームの相見積もりを受けられるサービスです。浄化槽の見積もりを取るにも、1社のみの情報では、その金額が本当に正しいものか判断するのは難しいです。

そこでタウンライフリフォームの相見積もりを利用すれば、浄化槽工事に関する最適なプランや費用の見積もりを複数の専門家からもらえます。専門家とのコミュニケーションを通じて、自身のニーズや予算に最も合った業者を見つけられるのも魅力です。

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