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アートメイクがあるとMRIはNG?ほとんどの場合が問題なく検査可能

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アートメイクを検討中の人の中には「タトゥーを入れるとMRIを受けられない」と聞いて、アートメイクもMRIを受けられないのでないかと心配になっている人も多いのでしょう。

現在、MRIを受ける予定でなくても、今後必要になったときに受けられなければ困るため、心配になるのは当然です。

結論からいえば、アートメイクを受けていても、ほとんどの場合は問題なくMRI検査を受けられます。しかし、アートメイクはなぜNGといわれるのか、理由を知っておくことは大切です。

本記事では、アートメイクをしているとMRIを受けられないといわれる理由や、実際に受けられる可能性について解説します。

アートメイクを受ける予定がある人は、ぜひ参考にしてください。

目次

アートメイクがあるとMRIはNG?ほとんどの場合が問題なく検査可能

MRIを受けられなくなると思い、アートメイクに踏み切れない人もいるでしょう。実際はほとんどの場合がMRIを問題なく受けられます。

そもそもMRIとはどのような検査?磁場と電磁波で体内を見るもの

ここでMRIとはどのような検査なのか、簡単にご説明します。

MRIとは「Magnetic Resonance Imaging」の略で、日本語では磁気共鳴画像診断という意味です。強力な磁気と電波で臓器や血管などを画像化する検査です。

MRI検査は横になった状態でトンネルのような装置に入り、強力な磁気と電波を利用して体の断面をさまざまな方向から撮影します。

MRIは全身を幅広く調べることが可能です。とくに脳を含む頭部や脊椎、四肢などの関節、肝臓・胆嚢・胆道・膵臓などの腹腔内臓器、子宮・卵巣・前立腺などの骨盤内蔵器などの検査が行われます。

MRIと似たような装置を使うCT検査に比べると、磁気と電波を利用して検査するMRIは、被ばくの恐れや造影剤の服用が必要なく、比較的体に負担なく検査が可能です。

ただし、人によっては受けられない場合があるため、事前に医師との十分な相談が必要な検査方法です。

アートメイクをしているとMRIがNGといわれる理由

MRIは磁気を利用する検査のため、受けられない人もいます。たとえば心臓ペースメーカーや人工内耳、人口中耳など、磁場の影響を受ける装置を身に付けている人はMRI検査を受けられません。

その他にもいくつかの条件があり、該当する人は受けられない可能性があります。その条件の中の一つが「刺青やアートメイクがある人」です。

アートメイクをしているとMRIを受けられないと言われる2つの理由を解説します。

アートメイクがある人がMRIをうけるとやけどするから

アートメイクで使われるインクの中には、酸化鉄や二酸化チタンなどの金属が含まれているものもあり、これらの金属がMRIで反応して、熱をもちやけどの原因になる場合があります。

ほとんどのクリニックでは含まれる金属が少なく安全性が高いインクが使われているため心配はありません。

しかし、クリニック以外の場所や海外で施術を受けると金属が含まれた安価なインクが使われることがあります。

安価で低品質なインクには酸化鉄が多く含まれるものがあり、やけどのリスクがあるため注意しましょう。

アートメイクがある人は正確な検査結果がでないから

アートメイクはMRIを受けられないと言われるもう一つの理由は、アートメイクの色素に含まれる金属がMRIの電磁波に影響して、検査画像の乱れを引き起こすことがあるからです。

MRIを受けても正確な検査結果が出ない可能性があるため、医師が検査の意味がないと考え、検査方法としてMRIの選択を避ける可能性があります。

結果として、アートメイクがある人はMRI検査を受けられない場合があります。また、受けたとしても正確な検査画像にならないこともあるため、別の検査を受けるほうがよいケースも多いでしょう。

アートメイクがあってもMRIが受けられるケースは多い

アートメイクをしているとMRIがNGといわれる理由を解説しましたが、現在はアートメイクがあってもMRIを受けられるケースが大半です。その理由を解説します。

実験でもアートメイクがあるマウスはやけどをしていない

MRI検査による刺青やアートメイク部の熱傷が報告されたことを背景に、刺青に用いられる色素顔料がMRIで影響を受けるか調べるため、マウスを使った実験が行われたことがあります。

実験の結果、いずれのマウスも発赤や水泡などの熱傷の所見はなく、MRIの前後で有意な皮膚の変化は認められていません。

人の皮膚でも実験結果と同様の状態になると考えれば、アートメイクがある人がMRIを受けてもやけどをしたり皮膚組織が変化したりといったことは起きにくいだろうと考えられます。

【参考】科学研究費助成事業 研究成果報告書「MRI検査が刺青・アートメイクに及ぼす影響

10年前20年前より色素が進化してやけどしないようになっている

近年、アートメイクの技術は大きく進化しています。また、色素も昔に比べて大きく改良され、安全性が高くなりました。

10年以上前のアートメイクの色素には、多量の金属成分が含まれていることがありました。金属成分が多い色素を使用していると、やけどのリスクがあります。

しかし、近年は10年前や20年前に比べて色素が進化しています。国内クリニックで使用されているアートメイクの色素には、金属成分がごく微量しか含まれていないものが多いです。

よって、国内のアートメイククリニックで施術を受けた場合、MRI検査でのやけどのリスクはほとんど心配する必要がないでしょう。

ただし、MRI検査を受けるときは、アートメイクをしていることを必ず医師に申告しましょう。

なぜならトラブルが絶対に起きないとは限らないため、診察や検査を担当する医師が把握する必要があるからです。

アートメイクを受けていることを医師が知っていれば、万が一、トラブルが発生した場合にも迅速に対応してもらえます。

アイラインだけはやけどの可能性があるから要注意

マウスの実験の結果や色素の進化を踏まえると、アートメイクをしていても、MRI検査でのやけどのリスクは小さいといえます。

しかし、アイラインだけは色素に関係なくやけどの恐れがあるといわれているため、注意が必要です。

アイラインを上下に入れると、目を開けたときにアートメイクの形が丸くなります。丸い形に色素が存在すると熱が生じやすく、やけどの原因になる可能性があるといわれています。

アートメイクした箇所が上まぶたと下まぶたのどちらかであれば、目を開けても円状にならないため、やけどの心配は少ないでしょう。

また、上下両方に入っていても目を閉じていれば円状にはならず直線状になるため、やけどのリスクは軽減します。

ただし、いずれの場合でもやけどのリスクがまったくないとは言い切れないため、部位を問わずアートメイクを入れていることは検査前に必ず医師に伝えましょう。

MRIを受ける人はMRIもOKな色素のクリニックでアートメイクを受けよう

アートメイクで使用するインクはクリニックによって異なります。

これからMRIを受ける予定がある人は、MRIを安全に受けられる色素を使っているクリニックでアートメイクを受けましょう。

アメリカの食料医薬品局(FDA)の安全基準を満たした色素は金属の含有量が少ないため、MRIを受けても影響が出にくいと考えられています。

クリニックの医師にMRI対応のインクを使用しているか、検査でどのようなリスクがあるか確認し、安全で信頼できるクリニックで施術を受けましょう。

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