~便秘のしくみと野菜の有効性~

人間は、食べ物を食べ、水を飲み、血液中に栄養を取り込んでいます。そして、口から食道,胃、小腸、大腸と、一本の管でできています。大腸は、約1.5mもあり、盲腸、結腸、直腸に分かれており、小腸から出された残りカスから、大腸のはじめの方で水と一緒に吸収し、大腸のおわりの方で、便として貯めてあります。そして、排便されます。

このように、大腸内で便が作られ、硬さや量を調節し、大腸がゆっくりと動く事で、排便に至るのです。

〈便秘の種類〉

便秘には、3種類あります。

①弛緩性便秘

大腸の動きが悪く、水分が少ない硬い便となり、排便が遅れるもの。中高年の女性や高齢者に多い。

②痙攣性便秘

自律神経の過度な緊張により、大腸内の内容物の通過に異常が起こるもの。過敏性大腸症候群や下剤の乱用で起こる。

③直腸性便秘

便意を我慢する習慣により、排便が起こりづらくなり、便意を感じにくくなるもの。排便意識の抑制や浣腸の乱用で起こる。

 

便秘と言っても、このように色々なタイプがある為、どれに当てはまるのかを見極める事が必要です。

便秘になる原因として挙げられるのは、加齢や運動不足に伴う腸の運動能力の低下、食物繊維の不足によるものなどがあります。排便を促すには、便が柔らかい状態である事が大前提です。

では、柔らかい便を作る為の方法をご紹介します。

 

〈排便をスムーズにする方法〉

①規則正しい生活

胃に食物が入る事で、体の中が動きます。便意をもよおすには、リズムを作る事が必要です。朝食を摂る事は、最も便意をもよおすと言われています。仕事や家事で忙しく、規則正しい食事はなかなか難しいかもしれませんが、できるだけ意識して摂るようにしましょう。

②水分の摂取

排便には、水分が必ず必要です。朝のコップ一杯の水でも、効果が現れる事もあります。冷たい水や牛乳は、さらに効果がアップします。

 

③食物繊維の摂取

食品にある成分のうち、人間の消化酵素で分解されにくい食物繊維は、便の量を増し、硬さや状態など、便の形を整えてくれます。

 

〈便秘に有効な野菜の食物繊維〉

食物繊維には、水に溶ける水溶性と、水に溶けない不溶性があります。

海藻に多く含まれる食物繊維は水溶性であり、水分の保持力が強く、整腸作用があります。また、ごぼうなどの根菜類や芋類の不溶性食物繊維は、胃や腸で水分を吸収して大きく膨らみ、便の量を増加させます。

腸の蠕動運動を活発にするのは、不溶性の食物繊維であり、農薬や食品汚染物質などの有害物質も一緒に排泄してくれます。発がん性物質を排泄する効果も注目されており、大腸がんの予防に有効な成分である可能性もあり、研究されています。

不溶性食物繊維は、野菜の中でも、メインとして使われることの少ないものに多く含まれています。例えば、しそやパセリ、モロヘイヤなど、香味野菜や香辛料に多く含まれています。日頃から使いやすい野菜には、オクラやニラ、ごぼう、ホウレン草やカブの葉、大根の葉など、緑黄色野菜や根菜に含まれています。

便の量を増やして腸を動かすのは、不溶性食物繊維、便を柔らかくするのは、水溶性食物繊維であり、不溶性:水溶性=2:1で摂取するのが理想です。

慢性的な便秘で悩む方は、不溶性を多く含む緑黄色野菜や根菜を、意識してしっかり摂取してみましょう。効果が現れてくるかもしれません。

また、生のサラダよりも、温野菜など火を通した状態の方が、体を温める効果もあり、量も減る事で、たくさん食べられます。同時に油を使う事で、さらに排便をスムーズにしてくれます。また、キムチや漬物などの発酵食品は、腸内環境を改善する効果が高いのでオススメです。

便秘は、体質によって、有効性のあるものがかなり違ってきます。ご自分に合った効果のある方法を見つけて、便秘体質の改善を目指しましょう。

 

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